森繁和氏 ロッテ・朗希メジャー目指すなら圧倒的な投球を

[ 2024年4月15日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ9―2楽天 ( 2024年4月14日    楽天モバイル )

<楽・ロ>3回2死一、二塁から前の打席で本塁打を打たれた浅村を打ち取った佐々木(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 【森繁和氏 視点】結果だけ見ればロッテの佐々木はしっかりとゲームをつくったし、投手はチームに勝利をもたらすのが一番の仕事だ。その点ではさすがだと思うが、本人は決して納得はしていないと思う。将来的なメジャー移籍を目指しているのなら、なおさらだ。

 最速は159キロ。160キロ超がなかったとしても、大切なのはボールの質だ。敵地仙台のマウンドとの相性もあったのかもしれないが、昨年までのように指にかかった切れ味満点の直球は数球しかなかった。技術的には左肩が開くのがわずかに早い。左打者が6人。内角を攻めようとしても直球はシュート回転してしまい、フォークは縦に落ちるのではなく横に流れる。そのフォークを見逃されるケースも目立ち、28球投げたスライダーでカウントを整えていた。

 このスタイルでも抑えられるだけの高い能力がある。7回100球前後で試合をつくり、1年間ローテーションを守り、長いイニングを投げる。もちろん、チームにも勝利を呼べるだろう。だが、果たして本人はそれで満足なのか。チームに、ファンに認めてもらってメジャー移籍を目指す。自分の価値を上げるという意味でも、打者を圧倒して試合を完全に支配する姿も見たい。そんな期待をさせてくれるのが、佐々木朗希なのだから。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年4月15日のニュース