【センバツ】日本航空石川・中村監督、0―1敗戦に「チャンスを生かすことができなかったのは監督の差」

[ 2024年3月25日 11:46 ]

第96回選抜高校野球大会第6日第1試合 1回戦   日本航空石川0―1常総学院 ( 2024年3月25日    甲子園 )

<日本航空石川・・常総学院>ベンチ前でナインを迎える日本航空石川・中村監督(右から3人目)(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 1回戦最後の試合は、4年ぶり3回目出場の日本航空石川(石川)と、3年ぶり11回目出場の常総学院(茨城)が対戦。0―1で敗れ、6年ぶりの初戦突破はならなかった。

 試合後、中村隆監督は、目を潤ませながらフーッと息をはいて「悔しい。選手はよく頑張った」と絞り出した。「ロースコアで行きたいと思っていました。猶明がよく投げてくれた」と背番号11の左腕の力投を称え、「チャンスを生かすことができなかったのは監督の差。監督の差で負けさせてしまった」と話した。そして、「練習場所が変わって思い通りの練習ができなかった。今までのことを思い出して、スタンドの拍手と聞いて、温かい気持ちになりました」とスタンドからの声援に感謝していた。

 先発した背番号11の左腕・猶明光絆(2年)は、1メートル84の長身から投げ下ろす直球と大きく曲がり落ちるカーブなどを駆使。初回、いきなり先頭打者に左翼線二塁打されたが、後続を抑えて無失点で来切り抜けると、2回は3者凡退。3回は1死二塁、4回は1死一、二塁、5回は1死二塁のピンチを切り抜けた。6回1死三塁から右犠飛で先制を許したが、8回途中で降板するまで1失点の粘投を見せた。

 しかし、打線は、常総学園のプロ注目の最速149キロ右腕・小林芯汰(3年)の前に沈黙。2回1死から段日向樹(3年)のチーム初安打となる中前打を足掛かりに2死二塁としたが、加藤一翔(3年)は空振り三振。4回には1死二塁から荒牧拓磨(3年)が捕飛、2死一、三塁から河田拓斗(3年)は空振り三振に倒れた。7回1死三塁、9回1死一、三塁の好機にも得点できなかった。

 1週間以上前から、午前9時開始の第1試合に合わせて午前4時30分~5時に起床。午後10時就寝を目指し「昼寝禁止」でこの試合に向けて体調を整えてきた。

 能登半島地震で輪島市の学校は大被害を受け、年明けの全体練習開始が1月19日までずれ込んだ。山梨県にある系列校などに練習拠点を移してからも、野球関係者に限らず多くのサポートを受けてきた。「勝利を届けることが1つの恩返し。泥くさく元気にプレーする自分たちの野球で、多くの人が笑顔になれば」と口をそろえるナインが、特別な思いを胸に秘め、普段通りの野球で勝利を目指したが、あと一歩及ばなかった。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月25日のニュース