「完全にアウト…ではない!」常総学院武田の神スライディングに応える栗栖塁審の「光るジャッジ」

[ 2024年3月25日 10:21 ]

第96回選抜高校野球大会第6日第1試合1回戦   常総学院―日本航空石川 ( 2024年3月25日    甲子園 )

<日本航空石川・・常総学院>4回、常総学院の一塁走者・武田はけん制球に慌てて帰塁(撮影・大森 寛明)
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 【光る君の光ジャッジ】スポニチ紙面では今大会から取材班が選抜での好プレーを紹介する「光る君の光(こう)プレー」が掲載されている。ネット版のスポニチアネックスでは選抜甲子園を担当する審判員のファインジャッジを紹介する「光る君の光(こう)ジャッジ」を始動。元NPB審判員でアマチュア野球担当記者の柳内遼平記者(33)が紹介する。

 2日間の順延を経て再び、選抜大会が再開。常総学院―日本航空石川の第1試合で一塁塁審を担当した栗栖塁審が「光(こう)ジャッジ」を披露した。

 3回1死から常総学院の「4番・三塁」の武田が四球で出塁。1ストライクから左腕・猶明が一塁にけん制球を投じ、一塁走者の武田は完全に逆をつかれた形となり、一塁に帰塁するタイミングが遅れた。それでも武田は何とかセーフになろうとヘッドスライディングをしながら体を回転させ、タッチをかわそうとした。そのため一塁手は武田の腹部周辺にタッチすることとなり、武田の一塁ベースタッチと際どいタイミングになった。

 けん制の瞬間、甲子園が「あぁー…」の声に包まれ、完全な「けん制アウト」の雰囲気となった。それでも一塁塁審の栗栖審判員は冷静に最後の一瞬まで見極め「セーフ!」を宣告した。リプレー映像で見ても際どいプレーを雰囲気に流されることなく、武田の「神スライディング」に応える光るジャッジだった。ネット裏の記者席から「凄い…」と小声で賞賛の声を贈った。(元NPB審判員、アマチュア野球担当・柳内 遼平)

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