ヤクルト・村上、ほぼ3冠王 3安打で打率1位・大島に2毛差・3226 本塁打、打点は文句なし独走

[ 2022年8月10日 05:11 ]

セ・リーグ   ヤクルト0-2広島 ( 2022年8月9日    マツダ )

<広・ヤ>4回、打者・サンタナの時に一走・村上は二盗成功(撮影・岡田 丈靖)
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 令和初となる3冠王が現実味を帯びてきた。ヤクルト・村上が開幕前に掲げた「全てタイトルを獲れるなら獲りたい」の大目標。強打者だけが立ち入れる領域に入ってきた。

 まずは2回先頭。好投手・森下の内角140キロカットボールを詰まりながらも中前へ運んだ。4回2死では一塁寄りの「村上シフト」で大きく空いた三遊間を抜く左前打。7回先頭でも左前打を放った。9回2死の最終打席は空振り三振に倒れたが4打数3安打。中日・大島に2毛差でリーグ2位の打率・3226まで上昇させた。

 昨季39本塁打で初の本塁打王を獲得して迎えた今季。「去年の成績より、さらにいい成績を残すことは絶対条件。3割、40本、100打点」と設定した。100試合目にして2つはクリア目前でリーグ独走の39本塁打と98打点。あとは打率でトップに浮上してゴールテープを切れば、04年の松中信彦(ダイエー)以来、実に18年ぶりの3冠王が誕生する。

 ビジター球場別で7本塁打、16打点と好相性のマツダスタジアムで22歳の若き主砲は史上最年少40号はお預けも何度も好機を演出。しかし村上の前に走者をためられず、今季7度目の零敗を喫した。依然として首位を独走しているが、今季3度目の4連敗となった高津監督も「打ってつないでが難しい。何とかと思いながらみんな打席には立っていると思うけれど、うまくいかなかった」と嘆いた。

 九州学院1年夏に甲子園に出場。高校通算52本塁打を放ち、プロの扉を開けた。かつて「肥後のベーブ・ルース」と呼ばれた少年は日本を代表する長距離砲となり、ファンに夢を与えている。(青森 正宣)

 ≪今季10度目の猛打賞≫村上(ヤ)が今季10度目の猛打賞。セでは近本、中野(ともに神)の11度に次ぐ3位タイに浮上し20、21年の各8度を抜く、自身初のシーズン2桁回数になった。打率も前日の・318から・3226までアップし、トップの大島(中=・3228)とはわずか2毛差の2位に浮上。ともにリーグ断トツの39本塁打、98打点に加え首位打者の可能性も見えてきたが、プロ野球の3冠王はこれまで、7人で11度だけ。うち、最年少は38年秋の中島治康(巨)と82年落合博満(ロ)の各29歳シーズンとなっており、現在22歳の村上が獲得すれば年少記録の大幅更新となるがどうか。

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2022年8月10日のニュース