誠也2戦3発 連敗も4番の意地、敵地3連敗絶対阻止!

[ 2018年11月1日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2018第4戦   広島1―4ソフトバンク ( 2018年10月31日    ヤフオクD )

<ソ・広>4回2死、鈴木は東浜から2試合連続本塁打となる左越えソロを放つ(撮影・大森 寛明)
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 広島は1―4で敗れ連敗。対戦成績は1勝2敗1分けとなった。2点を先制された直後の4回に鈴木誠也外野手(24)が2試合連続となる意地のソロ本塁打を放った。シリーズ3発は84年衣笠祥雄ら球団最多に並ぶ6人目。3試合連続打点は16年エルドレッド以来となった。

 まさに手がつけられない状態だ。4番・鈴木が2試合連続のシリーズ3号。第2戦から3試合連続で打点を挙げ、広島のシリーズ男に名乗りを挙げた。

 「狙っているわけじゃない。出塁することしか考えていません。ただ考え過ぎずシンプルに、決めを持って打席に入れています」

 2点を先制された直後の4回2死。カウント1―1から東浜が投じた外角高めの144キロ直球を仕留めた。赤く染まる左中間席へ打球が吸い込まれると、敵地に詰めかけた赤ヘル党は沸きに沸いた。

 広島の打者では、84年の衣笠祥雄らと並ぶ6人目で球団最多のシリーズ3発。3試合連続打点は、同年の山本浩二を含む16年のエルドレッド以来5人目の記録となり、永久欠番に輝く往年の大スターたちと肩を並べた。4本塁打、4試合連続打点ならシリーズ最多に躍り出る。

 延長12回4時間38分に及ぶ死闘の末に、86年以来32年ぶりの引き分けスタートとなった第1戦。1夜明けた本拠地での練習後、鈴木は「1本のヒットよりも長打がほしい。得点圏に進めないと、あの投手陣(を攻略するのは)はなかなか難しいので」と漏らした。

 だからといって、むやみに振り回さない。単打2本に終わった初戦同様、第2戦も好機に3本の単打を放って3打点。“宣言”通りの長打が飛び出したのは、舞台を敵地に移した第3戦からだ。2試合で3発。量産態勢に入ったといっていい。

 ただし、鈴木にとっての本塁打はあくまで「内野ゴロの延長」。しっかり当たれば打球は飛ぶ。だから「(長打がほしくても)打撃を変えることはないです」。時に力強く、時に柔軟に。飛距離と確実性を兼ね備える極意がここにある。

 「ベース板に来るのは間違いない。その上を通過する球を、どんどん振っていけばいいかな…と思います」

 2点を追う6回2死一塁での第3打席は、厳しいコースを見極めて四球を選んだ。相手の警戒度は高まるばかり。それでも24歳の4番打者は泰然自若だ。ここまではソロ本塁打ばかり3本。願わくば走者を貯めた好機でドデカイ一発が見たい。(江尾 卓也)

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