阪神・矢野監督 若虎に求む!猛アピールの秋 来春キャンプへの“選考会”

[ 2018年11月1日 05:30 ]

高知空港で横山幾夫安芸市長と記念写真に納まる矢野監督(右は安芸市観光キャンペーンレディの小松千恵さん) (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 阪神の矢野燿大監督(49)が10月31日、1日からの安芸キャンプへ向け若手選手たちに自己アピールを要求した。この日の午後に高知入りした後は、全体ミーティングで訓示。「自己アピールしてくれ」。技術だけでなく、自主性や声出しなどにも重きを置いた。来春キャンプへの“選考会”が本格化。チームの底上げを目指す矢野阪神の秋が始まる。

 チームの底上げに必要不可欠な若手選手に、熱いメッセージを送った。約30分間に及んだ全体ミーティング。冒頭で訓示した矢野監督は、若虎たちに自己アピールを求めた。

 「自己アピールしてくれ。優勝しても自分が出てなかったら楽しくないんだから、同じユニホームは着ているけど、ライバルなんだから。自分がどうやって出るかを考えてやってくれたらいい」

 今季は2軍監督として主に若手を指導したが、今秋から立場は変わった。1軍で優勝を目指すためには、より選手の力を見極めることも重要な仕事。選手たちにとっては今キャンプが来春へ向けた選考会の場となる。だからこそ、自己アピールの重要性を訴えた。

 「自己アピールって照れくさかったり、恥ずかしかったりする部分は選手としてはあると思うけど、訴えかけるというか、気持ちって内面で思っていることって出て来るじゃん。そういう風にやっていくやつは、野球がうまくなると思う。だから大事にしたい」

 アピールの方法は選手によって異なり、指揮官も理解している。それぞれに、光る個性がある。技術だけではなく、声も判断基準の一つに掲げた。

 「(元気な選手は)めっちゃ好き。声出して。声も力になる。それも言ったんだけど、明るく、元気にやっていこうと」。おとなしい若手が目立つだけに、元気印となる“新戦力”の出現にも大きな期待を寄せた。

 秋季キャンプの最大の目標は選手個々のレベルアップ。そのプロセスとして、理想の選手像を掲げ、選手自らがビジョンを描く姿勢を求めた。

 「やらせるというのも大事だけど、それよりも苦しい練習をやらされるのと、自分はこういう選手を目指して、こうなりたいと思ってやるのとでは身に付き方、苦しさも違う」

 自主性を重んじるのも、そのためだ。練習では課題克服へ向けた個別メニューが増える模様。夜間練習は行わないが、早出練習は継続する。とはいえ、そのメニューも各選手の課題に応じた内容を組む。鍛錬の秋。最下位からの巻き返しを目指す矢野阪神のサバイバル合戦が、いよいよ幕を開ける。(山本 浩之)

続きを表示

2018年11月1日のニュース