【日本ハム1位】菅野 相思相愛の巨人ではなく…日本ハム“強奪”

[ 2011年10月27日 17:28 ]

日本ハムが1位指名した東海大の菅野

菅野智之(すがの・ともゆき)投手 22歳 東海大 右投右打 1メートル85 86キロ

 大学“BIG3”の一人は最速157キロ右腕は「原監督のおい」という枕詞抜きでも、実力は今ドラフト筆頭格。本来なら競合必至の選手だが、昨年の沢村(中大)に続いて、相思相愛の巨人が一本釣りすると思われたが、日本ハムが“強奪”した形となった。

 直球は常時140キロ後半をマークし、勝負どころでは150キロ超を連発することもできる。スピードだけではなく、空振りを取れる制球力も素晴らしい。外角低めにきっちり決めるコントロールは秀逸で、うなりをあげるカットボール、切れ味鋭いスライダーだけでなく、110キロ前後でタイミングをずらすカーブも武器の1つ。フィールディングも上々で、プロ入り前から“出来上がっている”投手と言っても差し支えない。

 東海大相模高時代は甲子園に縁がなく、球速も目をみはるほどではなかった。大学でウエートトレーニングを積み重ね、体重を増やすと球速も20キロ近くアップ。3年生の時点で来年のドラ1という評価を得た。今秋は首都大学リーグ新記録の通算14完封を樹立。4年間でリーグ戦で37勝4敗、防御率0・57を記録。

 おじも80年のドラフトで4球団が競合するほどの目玉選手で、それに違わぬ現役生活を送った。菅野は偉大なおじを超えられるか。「原監督って、菅野のおじさんなんだって」と野球ファンに言ってもらうのが、22歳の右腕投手の夢である。

 ▼日本ハム1位・菅野投手(東海大)巨人への特別な思いはもちろんあった。夢が現実になる日を思い描いていたが、何と言っていいか分からない。日本ハムはすごくいい投手がいる。(交渉するかどうか)まだ考えていない。

 ▼日本ハム・梨田監督 いいものはいいという評価でファイターズらしい。一番素晴らしいアマチュアの投手。(力は)今のままで十分。1年目からばんばん投げる投手だと思う。

 ▼巨人・長谷川国利スカウト「内角のシュートは武器になる。それにに外角のカットボールはプロでも有効。ストレートが速いだけじゃない」

 ▼オリックス・酒井勉スカウト「春は力一辺倒の試合もあったけど、日米大学野球で米国に行ってから打者との駆け引きを意識するようになった。変化球で打ち取ったり、引き出しが増えて、春からもう1ランク、レベルアップした」

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2011年10月27日のニュース