帝京・伊藤 内角攻めまくるぞ!

[ 2010年6月13日 06:00 ]

 第92回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会は12日、東東京、西東京、神奈川で組み合わせが決まった。東東京では帝京、神奈川では横浜など、甲子園常連校がノーシードで迎える夏。今春センバツにも出場した帝京の最速148キロ右腕・伊藤拓郎投手(2年)が、自身3季連続の甲子園へ向けて、剛腕に磨きをかける。

【抽選日と日程


 東東京の帝京は、春季東京大会に初戦で敗れ、6年ぶりにノーシードからの戦い。初戦の相手が攻玉社(7月4日・神宮)に決まったことを遠征先の福岡県で聞いた2年生エースの伊藤は、「挑戦者ですから。どんな相手でも全力で倒す」と言い切った。

 今春センバツ後、自らに山積する課題に気づいた。最速148キロの直球を持ちながら内角を攻めきれない精神力。1、2回戦の登板の疲労から、優勝した興南との準々決勝でマウンドに立てなかった体力。帰京後は前田監督と話し合いを続けた。「おまえほどの直球があるならもっと強くなれ。内角を攻めろ」。指揮官のゲキに気持ちは吹っ切れた。現在は土、日曜日の練習試合に必ず登板し、1週間に1度は100球の投げ込みを行い、真夏の連投に向けてタフな右肩をつくりあげている。「センバツが8対2の割合で外角なら、今は5対5の割合。夏は僕の強気な投球を見てください」。そこには一皮むけた伊藤の姿があった。

 <都北豊島工 近所に恩返し>昨秋に軟式から硬式チームとなり初出場。昨年4月に就任した元高校球児の大坪監督の願いがかなったものだが、秋の時点で部員は5人。今春に新入生7人が入部し、ようやくチームが完成した。発足時は金属バット音が響きわたることもあり、近隣住民に理解を求めた。抽選を行った藤田顧問は「1軒でも反対があれば硬式野球部は実現しなかった」と説明した。

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2010年6月13日のニュース