一戦必勝貫き交流戦V 岡田監督「全然考えてなかった」

[ 2010年6月13日 19:33 ]

 【オリックス7―2横浜】優勝が近づいても、気負いはなかった。むしろ不振や故障からはい上がってきた貪欲さが、オリックスの原動力となった。借金6で交流戦を迎えたチームは、勝率5割復帰を目指し一戦必勝を貫いた。岡田監督は「優勝なんて全然考えてなかった。1試合だけ先を見とかんと、胃が持たん」と言う。その積み重ねの結果が初優勝だ。

 4―2の四回に試合を決定付ける2点適時打を放ったのは、ベテランの下山。昨季13本塁打を放ちながら、打撃不振で1カ月以上も2軍生活を味わった。真っ黒に日焼けした34歳は「これだけ練習して打てない訳がないと思った」。外角いっぱいの変化球に食らい付き右前へ。二走の日高も捕手のタッチをかいくぐる執念のスライディングで応えた。
 16勝のうち、逆転勝ちが10勝。この日もピンチを最少失点で粘る木佐貫を、打線がすぐにフォローした。一回に勝ち越し2ランを放ったT―岡田は「うまく投打がかみ合っている。野球は助け合いですから」と話し、指揮官も「理想的なゲーム運びだった」とチームの成長ぶりを実感しているようだ。
 岡田監督は岸田から渡されたウイニングボールを受け取らず、あくまで4位に沈むリーグ戦の通過点と強調。それでも新体制で改革を進めるオリックスには大きな勲章となった。

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2010年6月13日のニュース