【ジャンプ】母へ恩返しを 丸山希の挑戦はまだ続く 厳しくも優しい「また希か!」よく怒られた

[ 2026年2月9日 01:30 ]

ミラノ・コルティナ冬季五輪第2日 女子個人ノーマルヒル ( 2026年2月7日    プレダッツォ・ジャンプ競技場 )

2回目を飛び終え、メダルを確定させた丸山(右)は伊藤、高梨と抱き合う(AP)
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 温泉とスキー文化が根付いた長野県の野沢温泉村で丸山は育った。自宅からジャンプ台までは徒歩数分。保育園のころから、兄と姉の練習に付いていき、ジャンプ台の管理棟で遊んでいた。手にはいつも、母・信子さんの手作り弁当があった。

 17年に亡くなった母は厳しくも優しい人だった。兄と姉には穏やかなのに、丸山は「また希か!」とよく怒られた。最も記憶に残るのは高校2年のとき。遠征から戻り、朝8時まで寝ていると「家のことも手伝えない子はもう(競技を)やらなくていい」と大学への入学願書を破られた。「兄と姉は大人になっていく段階で、私だけ好奇心旺盛な子供で。きっと心配だったんだろうなって」。今だから分かる。

 飯山高校スキー部顧問の久保田真一郎さんは、忘れられない光景がある。3年時の送る会で、「3人兄妹を育てられて。お父さんもお母さん凄いな、俺も尊敬している」と声をかけると、丸山は泣いた。3年間で唯一見せた涙。普段はさばさばした教え子の素顔に胸を打たれたという。

 ジャンプ以外の運動は苦手。運動会で1等賞を獲れずに笑っていると、やはり母に叱られた。だから、ジャンプで一番を目指してきた。「ゴールドメダルじゃないって怒っているかも」と丸山は笑う。だが、挑戦はまだ終わらない。混合団体、そして得意のラージヒルが残っている。

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