駒大連覇へ新監督は藤田ヘッドコーチ “大八木1期生”がイズム継承へ

[ 2023年1月4日 05:27 ]

第99回東京箱根間往復大学駅伝 復路 ( 2023年1月3日    神奈川・箱根町~東京・大手町 5区間109・6キロ )

藤田ヘッドコーチ(駒大公式サイトから)
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 15年4月に就任した駒大の藤田敦史ヘッドコーチ(46)が、大八木監督から名門の“たすき”を受け取った。この日は正式発表前ということで取材には応じなかった。

 元マラソン日本記録保持者は、駒大のエースとして4年時の98年度に出雲、全日本制覇に貢献。しかし箱根は当時の4区の区間記録を更新しながら、総合2位に終わった経験がある。「私たちが達成できなかった3冠を、今の学生たちが時代を経てチャレンジ。それは個人としても非常にうれしい」と話したことがある。

 藤田ヘッドが入学した95年、大八木監督は駆け出しのコーチとして就任した。「いわゆる私たちが大八木1期生の世代。4年になって、いよいよ3冠となった時に、当時コーチの大八木を胴上げして最後に恩返しして終わるという総意があった」と振り返る。選手たちから自発的に「3冠」という言葉が出たのも当時との共通点。「今回は凄く重なる思いが自分の中にあった」と語った。

 アメとムチを使い分ける大八木監督の意図をくみながら、自らの経験を踏まえて選手たちに伝える橋渡し役を務めてきた。「ここまで必死でやってきた。選手でなくて指導者目線が少し理解できるようになってきた」という若き指揮官が、大八木イズムを継承していく。

 ◇藤田 敦史(ふじた・あつし)1976年(昭51)11月6日生まれ、福島県白河市出身の46歳。清陵情報高から進学した駒大で4年時に箱根駅伝4区の区間新記録を樹立。卒業後は富士通に入社。99年、マラソンで世界選手権に出場し6位入賞。00年の福岡国際マラソンで当時の日本記録となる2時間6分51秒をマークして優勝。07年、別府大分毎日マラソンでも優勝した。

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2023年1月4日のニュース