青学大「ピース大作戦」はまらず3位 原監督「人生いろいろ。箱根もいろいろ」

[ 2023年1月4日 05:25 ]

第99回東京箱根間往復大学駅伝 復路 ( 2023年1月3日    神奈川・箱根町~東京・大手町 5区間109・6キロ )

7区・佐藤(右)にたすきを渡す青学大6区・西川(撮影・島崎忠彦)
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 青学大が山に屈した。優勝した駒大との差は7分14秒。標高差約800メートルを上り下りする5、6区だけで7分3秒差をつけられ、他の8区間はほぼ互角だった。原晋監督(55)は「人生いろいろ。箱根もいろいろ。いろいろなことが起こるから学生スポーツは面白い」と強調。今大会は世界平和と2連覇をかけ“ピース大作戦”を発令しており「上りと下りの2つのピースがはまらなかった。残念」と唇をかんだ。

 復路スタートの6区山下り。2分3秒差でトップの駒大を追った西川(4年)が大誤算だった。ペースが上がらず、青学大選手として09年の6区・岡崎隼也(当時4年)以来、14年ぶりの区間最下位に低迷。この時点で総合連覇は絶望的となり「前とどんどん差がついて焦ってしまった。後半5キロは何も覚えていない。1位を狙う流れを切ってしまい、全て壊してしまった」と号泣した。

 大会前日に体調不良を訴えた前回5区3位の若林(2年)が欠場。6区予定の脇田(4年)を急きょ5区に回したことで歯車が狂った。下りは1、3番手選手が故障でエントリーを外れ、脇田が2番手。西川は4番手だった。原監督は「下りのセンスを確認するだけでなく、1年かけて下りの走力を確認しないといけない」と痛感。「毎年は優勝できない。大目に見てください。(次回)100回大会に向けて改善したい」と巻き返しを期した。初優勝した15年大会以降、2年連続で頂点を逃したことはない。山と向き合う箱根の原点に戻り、再出発する。

 ≪9区・岸本意地の5人抜き≫青学大で9区を走った岸本(4年)が意地を見せた。たすきを受けた時点で8位。連覇が絶望的になる中、序盤から突っ込んだ。8.4キロ地点で順大、創価大、早大、国学院大、法大の3位集団を捉え、一気の5人抜きで3位浮上。前回大会でチームメートの中村唯翔がマークした区間記録には12秒及ばなかったが、歴代2位の1時間7分27秒でチーム唯一の区間賞を獲得した。1年時に「花の2区」で6人抜きし、3年時は7区で区間賞を獲得して総合優勝に貢献。最後の箱根でも結果を出し「自分の仕事を果たすことができて良かった」と振り返った。

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2023年1月4日のニュース