天理18大会ぶりの4強 当時は生まれる前だった1年生WTB内田旬が決勝トライ「もう自分しかないと」

[ 2023年1月4日 06:00 ]

全国高校ラグビー大会準々決勝   天理8―5長崎北陽台 ( 2023年1月3日    花園ラグビー場 )

<天理・長崎北陽台>後半、天理・内田旬はトライを決める(撮影・大森 寛明)
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 天理を18大会ぶりの4強に導いたのは当時はまだ生まれていなかった1年生だった。3―5の後半12分、敵陣40メートル中央付近のラックから右へ展開されたボールを受けたWTB内田旬が軽やかに1人、2人と相手タックルをかわし、インゴール右隅へ逆転トライ。先輩たちにもみくちゃにされ、初々しく笑った。

 「11番の(田仲)功栄さんからボールをもらって、走っている時に“もう自分しかないな”と思って飛び込みました。自分は1年生ですけど、こんな良いスタンドで、こんな良い大会で、できるというのはうれしいです」

 3年生14人に交じって今大会初スタメン。これまで先発していた同じ1年生WTB飛峪(とびさこ)が3回戦の石見智翠館戦で負傷交代。脳しんとうの症状があり、無念の欠場となった同級生から前夜に「俺のことは気にせんでいいから、やってくれ!」と熱いエールをもらった。見事に期待に応えた活躍に、松隈孝照監督も「体も強いですし、今日はいいところが出た」と目尻を下げた。

 後半ロスタイム、天理側はノーサイドになると思ってボールをサイドラインへ蹴り出したものの試合は続行。最後の反撃を受ける場面もあったが、自慢の守備力で逃げ切り。4大会連続で阻まれた準々決勝のカベを突破し、頂点も視野に入った。

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2023年1月4日のニュース