琴ノ若 史上初、祖父・琴桜、父・琴ノ若に次ぐ3代三役!琴桜襲名は「大関昇進後」

[ 2022年12月26日 12:20 ]

父で師匠の佐渡ケ嶽親方(右)と新三役に昇進した初場所の番付表を持つ琴ノ若(日本相撲協会提供)
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 初場所(来年1月8日初日、東京・両国国技館)の新番付で若元春(29=荒汐部屋)と同時に新小結昇進が決まった琴ノ若(25=佐渡ケ嶽部屋)が26日、千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で会見し、「なかなか上がれなかったがその分、上で戦う力が付いた」と喜びを語った。

 東前頭14枚目から始まった今年は、名古屋場所で部屋から感染者が出たため途中休場し、7勝4敗4休となった以外5場所で勝ち越した。西前頭6枚目で11勝した春場所以降、毎場所のように新三役昇進が取り沙汰され、念願を叶えた。「一つの目標だった三役を達成できた。うれしい気持ち」と笑顔を見せた。

 07年に亡くなった祖父の元横綱・琴桜から3代続けての三役昇進はもちろん史上初。親子三役すらも97年名古屋場所で同時昇進した初代小城ノ花・小城錦(現・中立親方)親子、初代栃東・2代目栃東(現・玉ノ井親方)親子以来26年ぶり6組目となった。転機はその祖父の相撲を学んだことだった。

 「ケガする前は土俵際で裁くような相撲が多いと周りからも言われた。元は四つ相撲だが先代(師匠)のような押しを磨いた」。名古屋場所での休場中などにユーチューブや師匠から借りたビデオを繰り返し見て、琴桜の体の使い方を学んだ。

 父で師匠の佐渡ケ嶽親方(54=元関脇・初代琴ノ若)によれば、琴ノ若が小学校低学年で琴桜がまだ存命の頃、部屋の応接間で「琴桜はいつ継げるの?」と琴ノ若が聞いたという。

 「琴桜は横綱のしこ名だから大関以上にならんとやらん」。そう祖父は応じたそうで、「息子としては三役に上がってくれてうれしい。弟子としては三役は通過点。早く琴ノ若を卒業してほしい」と二重の感慨を言葉にした。

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2022年12月26日のニュース