岡崎真氏 宇野の立て続けのジャンプミスから立て直し見事 転倒ありながら高得点狙う貪欲さ

[ 2022年12月26日 04:40 ]

フィギュアスケート全日本選手権最終日 ( 2022年12月25日    大阪・東和薬品ラクタブドーム )

5度目の優勝を果たした宇野(撮影・長久保 豊)
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 【岡崎真の目】宇野は落ち着いて冒頭の4回転ループを決めたものの、その後に立て続けにジャンプをミスし、険しい表情に変わった。4回転サルコーは珍しく踏み込みのエッジが伸びなかった。本来は十分に引きつけてから跳ぶのだが、うまく滑って来なかったために上がり損ねて2回転で開いてしまった。次のフリップもSPの時よりもさらに足離れが悪く、うまく上がりきれずに転倒してしまった。

 ただ、そこからの立て直しは見事だった。終わってみれば4回転―3回転の連続ジャンプをしっかりと決め、3連続も入れて、連続ジャンプの枠をすべて使い切った。そのために余分な時間がかかり、タイムオーバーで減点となったが、ダブルアクセルが増えた分の加点の方が高い。ジャンプで2つミスし、転倒もありながら190点台の高得点が出せたのは、この貪欲さがあったればこそだ。

 今の宇野なら、世界選手権でも相手うんぬんより自分との闘いになる。やることをきちんとやれば結果はおのずとついてくるはずだ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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2022年12月26日のニュース