上田桃子 大会3勝目へ…15回目出場で初の首位発進!自己ベストタイ5連続含む8バーディー65

[ 2022年11月4日 04:40 ]

女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第1日 ( 2022年11月3日    滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72  )

<TOTO JAPANC初日>18H、リーディングボードのトップに立ち、グリーンの芝を読む上田桃子(撮影・椎名 航)
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 国内唯一の全米女子プロゴルフ協会(LPGA)公式戦で日本女子ツアーも兼ねるビッグトーナメントが開幕。07、11年大会覇者の上田桃子(36=ZOZO)が5連続を含む8バーディー、1ボギーの65をマークし、鈴木愛(28=セールスフォース)とともに7アンダーで首位発進した。申ジエに並ぶ歴代2位の大会3勝目と、4月の富士フイルム・スタジオアリス女子に続くツアー通算18勝目を目指す。前年覇者の古江彩佳(22=富士通)は66で回り、首位と1打差の3位と好位置につけた。

 07年大会を制して翌年に米ツアーに挑戦した上田は、フレッシュな米ツアーメンバーの顔触れに驚いていた。当時いた選手は「3人ぐらいしかいない…」と言う。しかし日本の36歳のベテランは健在だった。15回目の出場にして、初の首位発進を決めた。
 「普段と違って、海外の選手と過ごせる時間が、コース外でもある。とにかく刺激しかないと15年間、毎年感じている大会。今日はパットも入ってくれて、ショットも思った感じで打つことができた」

 この日唯一のボギーを叩いた9番の直後から、怒濤(どとう)のバーディーを重ねた。ピン左2メートルにピタリとつけた10番を皮切りに、ピン奥から6メートルのチャンスを沈めた14番まで自己ベストに並ぶ5連続バーディー。ショット、パットともに好調。その裏には「スパイス」があった。

 直近2試合は予選落ち。調子の悪さを感じていない中、「エッセンスというかスパイスが欲しかった」ときっかけを探った。アマ時代から替えたことがない1Wのシャフトのメーカーを、初めて使うフジクラに替えた。パターも「普段は替えない」が、開幕前日に同じピン型でソール幅が広いものに変更。これが見事にハマった。

 若手の台頭が著しい日本女子ツアーにあって、前週、11年ぶりの優勝をつかんだ33歳の金田久美子の姿に、目がくぎ付けになったという。予選落ちしたためにテレビで観戦。「久美ちゃんの優勝を見て、いい表情をしているなあって。若い選手のいいプレーを近くで見て、勝つことは簡単じゃないと日々感じている。でも、その中でやりきった選手がああいう表情ができる」と、心を動かされた。

 ここまで積み重ねた勝利数は17。若手にはない経験がある。「勝ちたい気持ちはあるけど、その欲とどう向き合うかが大事になる。一日ずつ、そこをコントロールできれば」と冷静に言った上田。11年以来、11年ぶり3度目の頂点への挑戦が始まった。

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