笑うのはどっち?”対決に勝利 フル出場の埼玉・稲垣 ラグビーリーグワン

[ 2022年5月29日 21:42 ]

ラグビーリーグワン プレーオフ決勝   埼玉18―12東京SG ( 2022年5月29日    東京・国立競技場 )

<埼玉・東京SG>優勝し、場内一周する埼玉・稲垣(撮影・吉田 剛)
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 リーグ初の国立競技場開催となった大一番は、埼玉(旧パナソニック)が18―12で東京SG(旧サントリー)を下し、記念すべきリーグ初代王者に輝いた。“笑わない男”ことプロップ稲垣啓太(31)は、トップカテゴリーの試合でのプロップとしては珍しく、先発フル出場で貢献。「うれしい。初代は特別感がある。一発目の優勝は凄く価値がある」と喜んだ。

 1週間前の準決勝で同じポジションのクレイグ・ミラーが負傷。この日は本職の左プロップがリザーブに不在で、1月29日の神戸戦以来となるフル出場となった。プレーでは的確なディフェンスとコミュニケーション能力を発揮し、リーグ得点力No・1の相手をノートライに完封。「ノートライは素晴らしいこと。(フル出場は)言われたら、80分間出るだけ」と表情を緩めず言い切った。

 昨夏の代表活動終了後、「ちょっと(痛いという程度)ではなかった」という右肘と右アキレス腱を相次いで手術。オーストラリアなどと対戦した秋の代表活動にも参加したが、コンディションは戻りきらず「70%くらいだった。体重も6キロ絞った」。本来のパフォーマンスを欠いたが、代表活動を通じて「(自分で)あまり魅力的ではないと感じた」というタックルの課題も見つけ、シーズンを通じて改善。この日もバチバチと相手の攻撃テンポを遅らせるタックルを決め、「(今は)100%です」と言い切った。

 “ほほ笑みの貴公子”こと東京SGのFBダミアン・マッケンジーとの“笑うのはどっち?”対決を制した埼玉と稲垣。場内インタビューで笑いを促されると「最高でした。ありがとうございました!」と最後までニヤリともしない徹底ぶりで、大きな優勝トロフィーと高々と掲げた。

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