栃丸が勝ち越し「精神面強くなった」念願の新十両で心身充実 関脇経験者の魁聖破った

[ 2022年5月20日 17:16 ]

大相撲夏場所13日目 ( 2022年5月20日    東京・両国国技館 )

魁聖(右)を攻める栃丸(撮影・久冨木 修)       
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 新十両の栃丸(29=春日野部屋)が魁聖(35=大島部屋)を破って勝ち越しを決め、「うれしいですね」と声を弾ませた。

 立ち合いもろ手突きから回転の良い突っ張りを繰り出し、相手が圧力をかけて前に出てきたところを左からいなして体を入れ替え、最後は左おっつけで押し出し。「良いタイミングでいなしてその後しっかり足で詰めていけた」と納得の表情で振り返った。

 身長で22センチ、体重で35キロ大きな元関脇にもひるまなかった。普段から栃ノ心や碧山といった大きな兄弟子と手を合わせており、「栃ノ心関と取るイメージでいこうと思った。うまくハマったからよかった」と稽古場での経験を生かした。

 入門から11年、多くの苦労を乗り越えてつかんだ関取の座で初白星を挙げた初日は万感の思いが込み上げていたが、勝ち越しを決めたこの日は冷静だった。「一番一番自分の相撲を取りきりたいなって思いの方が強かった。いつも通りの気持ちでいきました」。給金相撲を特別意識することはなく、緊張せずに臨んでいた。ここまでの13日間を振り返り「自分の中で精神面は強くなったのかなと思います」と成長を実感。平常心を崩さない心身の充実ぶりが好成績につながった。

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2022年5月20日のニュース