スノボHP平野歩夢 北京でホワイトと“最後の対決”「楽しみ」五輪ラストの憧れ王者に勝つ

[ 2022年1月26日 05:30 ]

オンラインで記者会見する平野歩夢
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 北京五輪のスノーボード・ハーフパイプ日本代表の内定会見が25日、オンラインで行われ、平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)がショーン・ホワイト(35=米国)との最終決戦へ意気込みを語った。五輪で3つの金メダルを獲得しているホワイトは、五輪後の引退を表明済み。18年平昌五輪など、これまでも数々の名勝負を繰り広げてきた憧れでありライバルである相手を倒し、悲願の金メダル獲得を目指す。

 開幕まであと10日。先週末のXゲームでも超大技トリプルコーク1440に成功するなど、スケートボードでの東京五輪挑戦から半年で結果も出している平野歩は、「一日一日大事にしつつ、本番では自分が納得できる滑りを表現できたら」と落ち着いた口調で語った。あと数日間は米国内で最終調整し、北京へ出発する予定だ。

 目標を問われると「4年間、自分が挑戦してきたものを全て出しきった上で、自分にしかない表現を見せられたら。それがいい結果につながればなと思う」と語り、一度も「金」という言葉は口にしなかった。一方でホワイトの話題を振られると、「彼は今回、最後の五輪なので、またその場でやり合えるのは楽しみにしている」と目を輝かせた。

 白熱の戦いを繰り広げたのが4年前の平昌五輪だ。決勝2本目、平野歩が五輪史上初めて1440(4回転)の連続技に成功して逃げ切るかに思われたが、土壇場の3本目にホワイトも成功し、逆転を許した。「凄くドラマのある、スノボの良さや相手がいるからこその(争いを見せられた)」。個性を表現しながら、高難度の技で競い合う。W杯やXゲームなどでも勝ち負けを繰り返してきたが、その最終章となるのが来月11日に決勝を迎える北京五輪だ。

 10歳だった09年2月、福島で開催されたアジア・オープンで初めて生で見たホワイトに衝撃を受けてから13年。憧れから目標、そしてライバルと言えるまでに成長した。最高の舞台で最高の相手を倒し、黄金に輝くメダルに手を掛ける。

 【過去の五輪での平野VSホワイト】

 ☆14年ソチ五輪 平野歩が銀メダル、ホワイトは4位。平野歩は1本目に1位に躍り出ると、2本目にはダブルコーク(DC)1080などを決めて得点を伸ばした。15歳74日でのメダル獲得は、雪上競技での世界最年少メダルとなった。一方のホワイトは1本目で得点を伸ばせず、2本目も4回転技の着地が乱れ、06年トリノ大会からの3連覇を逃した。

 ☆18年平昌五輪 平野歩が銀、ホワイトが金。予選は単発のDC1440も封印して3位通過。決勝は2本目に前月のXゲームで公式戦で初めて成功させたDC1440の連続技を決めた平野歩が逃げ切るかに思われたが、ホワイトも3本目に同じ連続技に成功。逆転を許した。

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