照ノ富士 103年ぶり快挙へ第一関門突破 難敵・大栄翔下し初日白星ゲットだぜ!

[ 2022年1月10日 05:30 ]

大相撲初場所 初日 ( 2022年1月9日    両国国技館 )

<大相撲初場所初日>大栄翔(右)に攻め込まれる照ノ富士(撮影・河野 光希)
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 横綱・照ノ富士(30=伊勢ケ浜部屋)は小結・大栄翔(28=追手風部屋)に攻め込まれながらも土俵際ではたき込み、新年最初の一番を白星で飾った。昨年秋場所13日目からの連勝を19に伸ばし、103年ぶりの新横綱から3場所連続優勝に向けて好発進した。大関2人も勝利し初日は上位安泰。新入幕の王鵬(21=大嶽部屋)も白星発進した。

 さすがの横綱も新年初戦には硬さがあった。東の花道を引き揚げた照ノ富士はテレビモニターに視線をやると大きく息をついた。大栄翔は昨年秋場所で初の金星を与えるなど昨年2度敗れた難敵。先場所に次ぐ土俵際での逆転勝利に「ちゃんと受けていかないといけないのに、ああいう形になってしまった」。審判長として見守った師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)も「危なかったよ。守ってばかりでもっと攻めないとダメ」と厳しかった。

 横綱昇進後は相手の攻めを受け止めてはね返す相撲が目立つ。底力がないとできない芸当だが、照ノ富士は連勝を「19」に伸ばした。この日も膝に爆弾を抱える中で2度、片足で踏ん張った。一歩間違えれば故障にもつながりかねない体勢。窮地に追い込まれながらも、反応の良さではね返したのは稽古のたまものだった。場所前の調整を問われると「普通」と素っ気ないが、勝負勘を発揮しての勝利には「その時の流れで体が自然と動いてくれている」と納得の表情だ。

 一人横綱として結果を求められる重圧の中、親交のある柔道五輪連覇の大野将平に刺激を受けている。「(大野は)圧倒的な強さを見せつけているので、自分にプラスに捉えてやっていきたい」。新横綱から3連覇となれば、1919年夏の栃木山以来103年ぶりの快挙。期待が日増しに高まる中、「まだ始まったばかり。気合を入れてやっていく」と「不動心」の思いはぶれていなかった。

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2022年1月10日のニュース