高木菜那 女子1500メートル、美帆とワンツーで3大会連続五輪!個人でも勝負「表彰台狙える」

[ 2022年1月1日 05:30 ]

スピードスケート北京五輪日本代表選考会最終日 ( 2021年12月31日    長野市エムウェーブ )

好タイムでガッツポーズの2位・高木菜(撮影・光山 貴大)
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 全日程が終了し、北京五輪日本代表が発表された。女子1500メートルで高木菜那(29=日本電産サンキョー)が1分54秒84で2位となり、3大会連続の五輪切符を手にした。妹・美帆(27=日体大職)との姉妹出場は2大会連続となる。高木美が1分53秒19で優勝。小平奈緒(35=相沢病院)は3位でこの種目の2大会連続3度目の出場を逃した。

 レースを終えた高木菜は、妹・美帆、小平、佐藤らと次々と抱擁し、祝福を受けた。団体追い抜きでは主力だが、個人種目の切符を手にしないまま迎えた最終日の1500メートル。「最初からスピードを上げないと後悔する」と序盤から飛ばした。世界記録保持者の妹には1秒65差をつけられたが、18年平昌五輪6位の小平を抑えて2位。集大成と位置付けるシーズンで結果を出し「1分54秒台が出るとは思っていなかった。自信になる。五輪でも表彰台を狙える」とうなずいた。

 平昌五輪ではマススタートと団体追い抜きの2冠に輝いた。一方でタイムを争う個人種目は力不足。14年ソチ五輪は1500メートルで32位、平昌五輪は5000メートルで12位に低迷した。「速い選手ではない。個人種目で戦いたいのがスピードスケーター」。この思いを胸に4年間突き進んできた。平昌五輪後1年近くは右膝痛に悩まされ、今季W杯第1戦を控えた昨年10月には新型コロナに感染。苦難を乗り越えて3大会連続の夢舞台にたどり着いた。

 1500メートルは団体追い抜きメンバーの高木姉妹、佐藤の本命種目だが、短距離を主戦場とする小平も500、1000メートルの強化の一環として取り組み、国内で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。この種目で2大会連続出場を逃した小平は「悔しさは全然ない。安心して1500メートルを託せる」と強調し、レース後に高木姉妹と佐藤に「3人で一緒に表彰台を達成してね」と声を掛けた。

 女子の主力は金3個を含むメダル6個を獲得した平昌五輪とほぼ同じ顔ぶれ。世代交代が進んでいないのは現メンバーが強い証でもある。高木菜は「個人種目で、自分以外は相手、敵ではあるけど、他の選手のレースを応援しあえる仲間がいる。いいメンバーに巡り合えた。北京では最高の滑りをしたい」と力を込めた。ライバル意識も仲間意識も強い最強のチームで、メダルラッシュに沸いた4年前の再現を狙う。

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