BMX・輪夢悔し5位「単純に実力不足」初代王者逃すも次の五輪へ夢つなぐ 

[ 2021年8月2日 05:30 ]

東京五輪第10日 自転車BMXフリースタイル・パーク決勝 ( 2021年8月1日    有明アーバンスポーツパーク )

<自転車男子BMXフリースタイル・パーク決勝>1本目に臨む中村(撮影・会津 智海)
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 新種目の自転車BMXフリースタイル・パーク決勝が行われ、男子で19年W杯年間王者の中村輪夢(りむ、19=ウイングアーク1st)は85・10点で5位だった。1回目の試技で出遅れ、新技を初披露した2回目で得点を伸ばしたが、表彰台に届かなかった。女子の大池水杜(みなと、24=ビザビ)は75・40点で7位だった。

 初代王者を逃した中村は、苦笑いだった。「単純に実力不足。ここで結果を残せばもっと注目してもらえた」と唇をかんだ。1回目は後方宙返りの着地でミスが出て7位。2回目は、横2回転しながら手を離し、ハンドルを1回転させる新技「720ノーハンド・トゥ・バースピン」を決めたが、ライバルたちの力強い試技より迫力を欠いた。

 昨年9月に左足かかと骨折で手術。3カ月ほど自転車に乗れなかった。復帰後は今大会で披露する新技を猛特訓したが、直近2週間は患部に痛みが出てしまった。それでも、テーピングを施し、痛み止めものんで東京の空を舞った。出場9人中最年少の19歳。3年後のパリ五輪へ「また結果を残して、出られれば借りを返したい」と出直しを期した。

 《メカニックで共闘の父・辰司さん笑顔》元BMX選手でもある中村の父・辰司さん(46)はメカニックとして現地でともに戦った。02年ソルトレークシティー五輪期間中に生まれた息子に自転車パーツの「リム」を組み合わせて名前を付けた。「車輪の夢」という願いが19年後にかない「BMXが五輪になるとは思っていなかった。自国開催で初開催ということで、輪夢は持っている」と笑った。

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