リコーが東芝撃破 若きFW第一列がスクラムで躍動 ラグビートップリーグPO2回戦

[ 2021年4月24日 16:23 ]

ラグビートップリーグ・プレーオフトーナメント2回戦   リコー27―24東芝 ( 2021年4月24日    愛知・パロマ瑞穂ラグビー場 )

<東芝・リコー>東芝を下し、勝利に喜ぶリコーフィフティーン(撮影・椎名 航)
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 ホワイトカンファレンス4位のリコーがレッドカンファレンス5位の東芝を27―24で破り、5月9日の準々決勝(大分・昭和電工ドーム)進出を決めた。準々決勝ではサントリーと対戦する。

 現行TL最多タイの5度の優勝を誇る東芝を、リコーが力でねじ伏せた。ハイライトは前半だけで4度のペナルティーを奪ったスクラムとモール。2点を追う前半12分ごろ、スクラムでペナルティーを獲得して敵陣に入ると、ゴール正面のペナルティーではショットではなくタッチキックを選択。モールを力強く押し、フッカー武井の逆転トライにつなげた。

 3点差で迎えた後半36分には、敵陣10メートルライン付近正面でペナルティーを獲得。ショットの選択肢もある中で、フランカー松橋主将は迷うことなくタッチキックを選択した。その後のSH山本のトライにつなげ、「モールは強みだし、自信があった。例え取れなくても時間を稼ぐこともできる」と松橋。ペナルティーを誘発するジャッカルに成功した主将は、誇るように振り返った。

 FW最前列を形成するのは4年目の左プロップ西に、ともに2年目で明大でもフロントローを形成したフッカー武井、右プロップ笹川。神鳥裕之監督も「スコアになった大きな要因。日々、成長のスピードが加速している」と目を細めるように、若い3人が東芝撃破の原動力になった。そして武井が「いろんな技術を教えてくれる。分からないことがあれば聞きにいくし、全ポジションでそういう文化があるのがリコーの良さだと思う」と感謝するのが、若い3人と競い、教え、練習台となるベテランの存在。指揮官も「ベテラン選手も欠かせない存在。チーム全体で作り上げている」と称えた。

 8強入りを果たし、次戦は今季無敗の快進撃を続けるサントリーと対戦する。決戦は2週間後。神鳥監督の言う「成長のスピードが加速している」という言葉が本物ならば、大番狂わせは不可能ではない。

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2021年4月24日のニュース