照ノ富士 技術身につけ「荒々しい」から「緻密」な相撲へ進化

[ 2021年4月1日 08:30 ]

大関復帰 いざ綱へ 照ノ道(下)

春場所14日目、緻密な攻めで朝乃山(右)を寄り切りった照ノ富士
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 大きなケガがあったからこそ大きく変わることができた。照ノ富士は大型力士にありがちな弱点を克服し復活劇へつなげた。

 いい意味でも悪い意味でも、かつては「荒々しさ」がトレードマークだった。魁皇に憧れて入門した男は強引な投げ、抱え込んで振り回す「大きな相撲」を得意とした。しかし、その代償として膝を痛めた。大関から序二段へ。どん底を味わって自らのスタイルを見つめ直した。ケガをしない相撲。それを心掛けることで技術も身につけた。

 現役時代、照ノ富士と好勝負を繰り広げてきた荒磯親方(元横綱・稀勢の里)は「ケガをする前とは全然内容が違う。まわしの取り方、切り方。全てでうまさが加わった」と分析する。春場所。14日目の朝乃山戦は先に左上手を取り、相手を半身にさせながらまわしを切って出るお手本のような内容。13日目の正代戦は立ち合いで左前みつを取って一気に走った。大きな力士にこれをやられては相手はお手上げだ。抱え込むにしても相手に力を出させない箇所にロック。左足を前に出して踏ん張っても右足が流れない。「緻密な相撲を取っている。それも稽古の積み重ね」と荒磯親方は評価した。

 課題もある。春場所の3敗は、全て下から押し上げるような攻めで体を起こされた。はず押しを主体に攻めてくる力士には十分な対策ができていない。関係者の話では場所前に突き押し対策を徹底したという。研究熱心な一面も持つ29歳。その真価を発揮するステージに足を踏み入れた。(特別取材班)=おわり=

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