岡山が5差逆転V 720万円高級車カマロ購入発奮材料に3年ぶり歓喜の涙

[ 2021年3月29日 05:30 ]

女子ゴルフツアー アクサ・レディース最終日 ( 2021年3月28日    宮崎県 UMKCC=6568ヤード、パー72 )

<アクサ・レディース最終日>18番、バーディーパットを決めガッツポーズを見せる岡山絵里(撮影・西尾 大助)
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 首位と5打差の4位から出た岡山絵里(24=ニトリ)が5バーディー、ボギーなしの67をマークし通算13アンダーで逆転優勝した。18年リゾートトラスト・レディース以来3年ぶりのツアー2勝目。単独首位で出た河本結(22=リコー)は73で回り12アンダーの2位。渋野日向子(22=サントリー)は69で回り4アンダーの15位だった。

 優勝決定の知らせを聞いたのはロッカールーム。プレーオフに備えてバナナで空腹を満たしている時だった。指導を受けている南秀樹コーチに電話で報告すると涙が止まらなくなった。「泣きながらバナナを食べました」と岡山は会見で明かした。

 最終組の1組前で5打差を追いかけた。正確なショットで築いた好機を生かしてバーディーを重ねた。河本と首位に並んで迎えた18番パー5。第2打をグリーン左手前のラフに運び、ウエッジで2・5メートルに寄せると、下りのスライスラインを沈めて5つ目のバーディー。単独首位でホールアウトした。

 18年にツアー初優勝。19年も優勝争いの常連だったが、勝てない焦りから「何かを変えないといけない」と当時のコーチから離れ、調子を崩した。昨年は開幕から3戦連続予選落ち。19年パーオン率3位のショットメーカーが、その武器に対する自信を失った。

 救いを求めて昨年11月から南コーチに教わるようになった。昨年12月中旬~今年2月には合宿に参加し、アプローチ、パットを中心に指導を受けた。「プロゴルファーとしてどうあるべきか」など精神面も学んだ。

 「自分がどういうプロゴルファーになりたいか考えたことがなかった。強いゴルファーになりたいと思った」。この日は「6アンダーを目標にプレーしなさい。最低でも4アンダー」という師匠の言葉を胸にプレーし、逆転劇を完成させた。

 発奮材料は映画「トランスフォーマー」の影響で「2、3年前からずっと欲しかった」と購入した米国車シボレー・カマロだ。「“カマロ代”を稼がないと、と思って頑張った」と岡山。720万円もする黒い高級車の30日の納車を前に、その代金の2倍にあたる優勝賞金を手にした。

 ◆岡山 絵里(おかやま・えり)1996年(平8)6月4日生まれ、大阪府出身の24歳。8歳でゴルフを始める。大商大高出。15年プロテスト合格。18年リゾートトラスト・レディースでツアー初優勝。1メートル61、64キロ。血液型O。

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