聖火ランナーとの併走禁止呼びかけも…徒歩で“聖火追いかけ”が続出 宇都宮市内など

[ 2021年3月29日 23:14 ]

日光東照宮で大勢の人に見守られる聖火ランナー(中央)=29日午後、栃木県日光市
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会は29日夜、同日に栃木県の那須町~宇都宮市で開かれた聖火リレーの実施状況について報告を行った。運営や沿道の状況など、特に大きな問題はなかったという。

 足利市~那須烏山市で行われた28日のリレーでは沿道の2カ所で「密状態」が発生したため、この日は人出が最も多いと予想された最終第8区間の宇都宮市内を中心に対策を強化。進入禁止エリアを新たに設けたり、観覧の“場所取り”が発生しないように規制開始時間を早めたほか、スタッフが密回避を呼びかけるためにメガホンも使用したという。また、宇都宮市内で予定されていたスポンサーイベントが道路に面した場所であり、「実施は望ましくない」と判断したスポンサー側からの申し出により中止されたことも明らかになった。

 前日は観客が沿道で聖火ランナーと併走を試みるケースが多発したこともあり、組織委では走らないように呼びかけていたが、この日は聖火の移動に合わせて「かなり多くの」観客が徒歩で移動しながら観覧を継続するシーンが、特に宇都宮市内で顕著だったという。組織委の高谷正哲スポークスパーソンは「移動しないで、その場でご観覧いただきたい。危険であり、聖火が行き着くところに大人数が押し寄せる事象になるため、ぜひやめてほしい」と訴えた。

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