相沢晃 日本新で男子1万V、五輪内定「まだスピード足りない」視線は世界へ

[ 2020年12月5日 05:30 ]

陸上 東京五輪代表選考会兼日本選手権長距離種目 ( 2020年12月4日    大阪市・ヤンマースタジアム長居 )

<陸上日本選手権長距離種目  男子10000メートル>日本新記録で優勝を飾り、ガッツポーズの相沢晃(撮影・北條 貴史)
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 社会人1年目の相沢が男子のトラック種目で東京五輪代表第1号に輝いた。「このレースに向けて1年間やってきた。五輪代表内定という形で結果を出せて良かった」と相好を崩した。

 男子マラソン五輪代表の大迫を置き去りにし、2位の伊藤とは今年の箱根駅伝2区をほうふつさせるつばぜり合いでスピードアップ。「競り合ってくれた伊藤君に感謝したい」とライバルを称えた。

 故郷・福島の英雄で、64年東京五輪のマラソンと1万メートルに出場したのが故円谷幸吉。その名を冠した円谷ランナーズ出身の相沢は「同じ東京五輪ということで縁も感じていたので、トラックで出たいと思っていた」と夢をかなえた。

 今春、東洋大の酒井俊幸監督から贈られた「才能は不平等だけど、努力する時間は平等にある」という言葉を胸に、コロナ下でもひた向きに取り組んだ練習が結実した。「まだスピードが足りないので、短い距離でもタイムを上げて五輪で勝負したい」と視線の先は世界を見ている。

 ◆相沢 晃(あいざわ・あきら)1997年(平9)7月18日生まれ、福島県須賀川市出身の23歳。小学3年で陸上を始め、東洋大ではエースとして今年の箱根駅伝で2区区間記録を塗り替えるなど、学生最強ランナーとして名をはせた。19年ナポリ・ユニバーシアードハーフマラソンで金メダルを獲得。オフの日にはスイーツ巡りで息抜き。特に「タルト」が好物。ハーフマラソンの自己ベストは1時間1分45秒。1メートル78、63キロ。

 ▽男子10000メートル(1)相沢晃(旭化成)27分18秒75=日本新(2)伊藤達彦(ホンダ)27分25秒23(3)田村和希(住友電工)27分28秒92 五輪参加標準記録 27分28秒00

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