【服部道子の目】原英莉花 強気のパットで運も引き寄せた

[ 2020年11月30日 05:45 ]

女子ゴルフツアー ツアー選手権リコー杯最終日 ( 2020年11月29日    宮崎県 宮崎CC=6543ヤード、パー72 )

トロフィーを手におどける原(撮影・西尾 大助)
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 最終日の原選手は、ボギーを打ってもひるむことなく最後まで攻め続けました。パーをセーブした7番の2メートルのパーパットや結果的にボギーになった18番の2メートル弱のパーパットなど、そんなに強く打たなくてもいいのにと思うくらい強気のパットでした。パットを強気に順回転で直線的に打てると、ライン読みが格段に楽になります。特に宮崎CCの高麗芝はとても目がきつく、少しでも迷ったり合わせたりするとラインが切れたりプレーも悪い流れになります。そうしたことがないよう、自分のやるべきことを決めて、それをやり抜くことに徹していました。

 その強い気持ちは運をも引き寄せたのかもしれません。13番でOBになりそうな第1打が木に当たって出てきたおかげで、バーディーにつなげることができました。私も同じように「えっあれが戻ってきちゃうの!?」というラッキーショットで優勝した経験があります。きっと、攻めの気持ちが勝負の神様に伝わったのでしょう。

 今年の原選手はショートゲーム、特にパットが成長しました。師匠のジャンボ尾崎さんの背中を見て、ゴルフ以外にもトレーニングや食事、日々の考え方などを学んだことでメンタルも強くなった。同じ門下生の笹生選手の活躍も刺激になったと思います。次の海外メジャーの全米女子オープンも楽しみになりました。 (東京五輪日本代表女子コーチ)

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