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京大の夢をかなえる男が現れた!期待の1年生QB泉がランで、パスで2TD

[ 2020年11月7日 15:17 ]

関西学生アメリカンフットボール1部秋季トーナメント敗者1回戦   京大48―13桃山学院大 ( 2020年11月7日    神戸市王子スタジアム )

 フィールドを閃(せん)光が駆け抜けた。京大が24―0と一方的にリードした第3Q最初の攻撃シリーズ。ハドルの中央には、この試合初めてQB泉が入った。自陣49ヤードからのドライブ。ボールを受け、縦に走る背番号17の視界が一気に開ける。左サイドライン際から中央へ切れ込み、敵陣30ヤード以降は誰も追いつけない。ファーストプレーで51ヤードTDラン。会心のランを振り返る声が弾んだ。

 「きょうは前回より落ち着いてプレーできた。TD?ブロッカーの人がきれいにスペースを作ってくれたので、最後までいけました」

 惜敗した関大との1回戦(10月17日)では、わずか1プレーに終わった出場機会。“デビュー戦”で全くインパクトを残せずに終わった大器が、無限大の才能を見せ始める。第4Q4分17秒には、54ヤードのTDパス。相手のラッシュを冷静に見極め、崩れた体勢からレシーバーにヒットさせる極上の一本だった。

 「自分が慣れたプレーをいっぱい出してもらったおかげ。思い切ってできました」

 1996年以来、甲子園ボウルから遠ざかる名門に、待望久しいタレントといっていい。父親の仕事の関係で、小3から中2の途中まで米ペンシルベニア州で暮らした。アメフトを始めたのも、現地で生活していた小5。WRだった1年を除き、司令塔としてもまれ、スキルや戦術眼を磨いた。帰国後、偏差値70を超える都立西高へ進学。佼成学園など私立校が上位を独占する中、確かな存在感を示していた。

 「日本一を本気で目指したいのと、高校の先輩が多いこと、あと自由な校風に憧れて、京大を選びました」

 コロナ禍のため、トーナメントで開催される2020年シーズン。今季の目標は失っても、泉にはまだ3年間、真剣勝負の舞台が残っている。「大学はDB、LBの動きが速いので、まだ自分が判断を迷う時がある。そこを改善していきたい」。関学大、立命大、関大に後塵(こうじん)を拝して24年。曇天の空、観客もいないスタジアムで、逆襲の産声は聞こえていた。

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