若林舞衣子 母は強し!昨年4月に長男出産、史上6人目の“ママV”へ5位発進

[ 2020年11月7日 05:30 ]

日本女子プロゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第1日 ( 2020年11月6日    茨城県 太平洋クラブ美野里C=6554ヤード、パー72 )

18番、ティーショットを放つ若林。首位に2打差の5位まで追い上げる(撮影・西尾 大助)
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 【私のGo Toキャンペーン(2)】6日に開幕した「TOTOジャパンクラシック」では、選手が胸に秘めているテーマを深掘りする企画「私のGo Toキャンペーン」を4回にわたって連載する。第2回は若林舞衣子(32)。「ママV」をテーマに掲げた。

 同組で回っていた妊娠中の横峯に送る、若林のまなざしは、優しく温かかった。「私が7カ月の時は歩くのもしんどくて、試合に出ることなんて考えられませんでした。凄いなと思いました。キャディーの旦那さんと“家族3人”で戦っていて、いいなと思って見ていました」。その姿に背中を押されるようにスコアを伸ばした。出だしの1番でボギーとつまずくが、2番パー5で4メートルを沈めすぐに取り戻す。最終18番では5メートルのパットを決め終盤に4バーディーを奪い、2打差の5位まで追い上げた。

 昨年4月に長男・龍之介くんを出産。その影響で体重が10キロ増え、筋力と体力を取り戻すのに苦労した。出産から2カ月後にショットの練習を再開したが、芯に当たらずショックを受けた。それでも単身赴任中の夫・佳和さんの理解や姉の手助けもあり徐々に感覚を取り戻した。復帰までの1年間はスイング改造にも取り組み、球筋がストレートになってショットも安定。復帰2戦目のNEC軽井沢72では2位に入る活躍も見せた。

 今季はコロナ禍で日程が変わり、プロアマ戦がなくなったことで子供と一緒の時間が増えた。「松田鈴英ちゃんと練習で回ったら“早く産みたいです”って言っていました。そういう人がいっぱい増えて、戻ってこられるんだと思ってもらえるだけでもいいですよね」

 今季は史上6人目となる“ママさん優勝”を目標に掲げる。「来年を含めた今シーズン中にできたらいいなと思っています」。優しい母の目は、勝負師のそれに変わっていた。

 ◆若林 舞衣子(わかばやし・まいこ)1988年(昭63)6月9日生まれ、新潟県加茂市出身の32歳。11歳でゴルフを始める。07年7月にプロテストに合格し、08年からツアー本格参戦。同年SANKYOレディースで初優勝を飾るなどツアー通算3勝。師匠は岡本綾子プロ。1メートル65、60キロ。

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