【服部道子の目】NEW英莉花…左肘の畳み方にジャンボさんを見た、パットも新境地

[ 2020年10月5日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 日本女子オープン最終日 ( 2020年10月4日    福岡 ザ・クラシックGC=6761ヤード、パー72 )

優勝を決めガッツポーズの原英莉花(代表撮影)
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 最終日の原選手は不安材料が一つもありませんでした。距離が長く、特にパー4が難しかったのですが、ティーショットが非常に安定していました。右ドッグレッグのホールではフェード、左ドッグレッグならドローと状況に応じて打ち分け、風もアゲンストのときは中弾道の球を打つなど、球の高低のコントロールもしっかりできていました。常に第2打を打ちやすい所に置いていたので、ピンの位置が左右に振られていてもバーディーチャンスにつけることができていました。

 以前は重圧がかかるとインパクトからフォローにかけて左肘が伸びて、ひっかけ球が出るイメージでしたが、今大会は左肘の畳み方がきれいになり、球筋も安定していました。球の操作性が非常に良くなった印象を受けます。女子は右手がフックグリップになる人が多いのですが彼女はスクエア。グリップや左肘の畳み方は師匠のジャンボ尾崎さんの雰囲気があります。

 今大会はパットにも新境地を見せました。インパクト以降も加速するようなイメージの打ち方で、順回転のいい転がりの球を打っていました。ドライバーショットからパットまで全てが整い“ニュー英莉花ちゃん”を見た思いです。1メートル73と上背があり、リーチも長いので、無理をしなくても飛ばせるのは魅力的です。海外の粘りのある洋芝や、深いラフでも上から打ち込むことができるので、対応力もあります。国内だけでなく、海外メジャーでも勝てるポテンシャルを持った選手だと期待しています。(東京五輪日本代表女子コーチ) 

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