寺内健がコロナ陽性 五輪内定選手初の公表 39歳飛び込みレジェンド感染予防徹底も…

[ 2020年8月4日 05:30 ]

飛び込みの寺内健
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 東京五輪代表に内定している飛び込みの寺内健(39=ミキハウス)が新型コロナウイルスに感染したことを3日、所属するミキハウスが発表した。7月31日にPCR検査を受け、1日に陽性が判明。2日から入院している。日本人の五輪内定選手の感染が公になったのは初。開幕予定日まで1年を切った段階で、感染予防の難しさを再確認させられる事態となった。

 過去5度の五輪出場を誇る飛び込み界のレジェンドが、東京五輪代表内定選手として初めて新型コロナウイルス感染を公表した。ミキハウスによると、寺内に異変が生じたのは7月25日。せきなどの初期症状が出たため自宅で静養していたが、27、28日に37度台の発熱。大阪市内での24日の練習後に会った知人が30日に陽性判定を受けたため、濃厚接触者として寺内も31日に検査し、8月1日夜に陽性と判定された。

 2日から入院中で、発熱や味覚異常などの症状があるという。寺内は6月、本紙の取材に「まずはコロナの収束に貢献することが第一。感染しない、させないことを意識して生活しています」と語っていた。ミキハウスは直近2週間の行動履歴を確認したが、練習以外の外出は最低限にとどめていたという。

 寺内が拠点とするJSS宝塚には東京五輪代表に内定している荒井祭里(19)、メダル獲得の期待の懸かる玉井陸斗(13)ら複数の有力選手が在籍。チームメート4人は7月30日の練習を途中で切り上げ、自宅待機中。症状が出ている選手はいないが、全選手が3日にPCR検査を受け、結果を待っている状況だ。

 東京五輪の延期がなければ、本来、大会真っただ中の時期。五輪を目標に掲げる多くのアスリートが練習拠点とする味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で感染予防を徹底するなど“ウィズコロナ”対策に細心の注意を払ってきただけに、衝撃は大きい。五輪選手の感染は、選手村での予防対策など大会運営の構想にも影響が及びそうだ。

 【寺内陽性公表まで】
 ▼7月23日 オフ。終日自宅で過ごす
 ▼同24日 プールで練習。練習後に知人1人と接触する
 ▼同25日 せきの症状が出る。自宅待機
 ▼同27日 37.2度の発熱
 ▼同29日 発熱の症状が収まる
 ▼同31日 PCR検査実施
 ▼8月1日 PCR検査で陽性判定
 ▼同2日 入院。発熱し、倦怠(けんたい)感、味覚・嗅覚の異常が出る
 ▼同3日 陽性を公表

 ◆寺内 健(てらうち・けん)1980年(昭55)8月7日生まれ、兵庫県宝塚市出身の39歳。生後7カ月で水泳を始め、小学5年時に飛び込みに転向。此花学院高―甲子園大―甲子園大大学院―ミキハウス。08年北京五輪後に一時引退し、会社員として水着の販売や企画を担当した。10年に現役復帰。16年リオデジャネイロなど過去5度の五輪に出場。1メートル70、69キロ。血液型A。

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