県浦和 大敗も意地見せ1トライ、2勝挙げ爪痕 松永主将、大学でも競技継続

[ 2020年1月1日 11:40 ]

第99回全国高校ラグビー第4日・3回戦   県浦和5―78桐蔭学園 ( 2020年1月1日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<桐蔭学園・県浦和>3回戦で桐蔭学園に敗れた県浦和フィフティーン(撮影・成瀬 徹)
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 完敗だった。それでも県浦和(埼玉)のNo.8松永主将は「胸を張ろう」と泣きじゃくるフィフティーンに声を掛けた。

 5―78。優勝候補のAシード、桐蔭学園の前に前半0―45。このままズルズル失点だけを重ねるのかと思われた時に自慢のドライビングモールが“東の横綱”に襲いかかった。

 後半12分、敵陣10メートルライン付近のラインアウト。「BKに展開する選択もありましたが、僕のわがままでモールを選択しました。FWの意地を通しました」。入学したときは同級生13人中、唯一のラグビー経験者だった松永主将は自慢の武器を選択した。「チームの持ち味モールとディフェンスなんで」。固くバインドされたモールは優勝候補を一気に押し込んだ。最後はBKも入った12人モールは左中間インゴールになだれ込んだ。「最後は僕がもぎ取りました」。松永主将が押さえ込んだ。

 「最高のグラウンドで、最高の応援を受けて、最後は最高の相手でした。でも勝たないと悔しいですね。最高の3年間でしたが、もっとやっておけばよかったと思うことが多い」。話すたびに主将の目から涙が流れた。

 しかし、この負けが決断させた。「大学でラグビーを続けるか迷っていましたが、続けることを決めました。このままじゃ終われない。満足のいく4年間を過ごしたい」。受験先は早大。花園出場3回目で、初勝利を挙げるなどベスト16に導いたスキッパーのラグビー人生は、次のステージに進む。

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