京都成章 2大会ぶり8強、粘る石見智翠館下す プロップ西村「常に勝つという気持ちで戦った」

[ 2020年1月1日 12:53 ]

第99回全国高校ラグビー第4日・3回戦   京都成章24―15石見智翠館 ( 2020年1月1日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<京都成章・石見智翠館>後半、力強く前進する京都成章・松沢(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 Aシードの京都成章(京都)が試合終盤に粘るノーシードの石見智翠館(島根)を突き放し、2大会ぶり8度目の準々決勝進出を決めた。

 前半を10―14で折り返した2回戦の尾道(広島)戦同様、試合中盤を相手にリードを許す苦しい展開。10―15で迎えた後半15分、ロック本橋拓篤(2年)が相手ペナルティーから縦への突進でゴールポスト左に飛び込んで同点とすると、同27分には共同キャプテンのプロップ西村優希(3年)が左中間に勝利を決定づけるトライを決めた。

 2回戦でSO辻野隼大(3年)が足首を負傷。この日の3回戦では前半20分にもう1人の共同キャプテンでもあるフランカー三木皓正(3年)がやはり足首を痛めてベンチに下がった。

 FW8人の体重差が89キロあった尾道に再三、スクラムで押され「評判倒れ」との声にチームは大きなショックを受けたが、フィジカルの差を生かした後半、走り勝つラグビーで善戦する石見智翠館をうっちゃった。

 「ミーティングで僕らはあくまでチャレンジャーなんだということを確認しました。負けられないんじゃなくて常に勝つという気持ちで戦ったことで最後まで走れたんだと思います」と西村。春の選抜大会準決勝で優勝した桐蔭学園(神奈川)に試合終盤、走り負けて20―21で逆転負け。同じ相手に夏合宿でも後半、走り負けて2連敗を喫した。そこからは走り込みにフィットネスを組み合わせた3年間で一番厳しい練習にチーム全員で取り組んだ。

 「この2試合で一番疲れてはいますけど、ウチは諦めないと思いますよ。この2試合の収穫は大きい」と湯浅泰正監督(55)。薄氷を踏むようなタフな試合を制してつかみ取った最後まで走り切る強い精神力。Aシード校の真価を発揮するのはこれからだ。 

続きを表示

2020年1月1日のニュース