【玉ノ井親方 視点】上体だけで相撲を取っている御嶽海、自分の相撲を思い出せ

[ 2019年11月20日 20:15 ]

大相撲九州場所11日目 ( 2019年11月20日    福岡国際センター )

<九州場所11日目>黒星先行の御嶽海。残り4日で2ケタ白星の可能性が消滅(撮影・長嶋 久樹)
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 秋場所の優勝決定戦で左胸を負傷し、序盤はその影響で調子が上がらなかった貴景勝が、3敗を守り11日目に勝ち越しを決めた。碧山戦は頭から当たって、相手の胸を下から突き上げるように攻めて押し切った。

 前半戦はちょっと力んで足が前に出ていなかったが、後半戦に入ってから、体の動きもだいぶ良くなってきた。落ち着きも出てきたし、何より本来の大関らしい、突き押し相撲を取り切れるようになった。碧山は的が大きいので当たりやすかったと思うが、相手がこう動いてきたら、こう対処しようと冷静に計算しながら取れていたのではないか。

 首位の白鵬とは2差あるが、まだ直接対決も残っている。このまま勢いに乗って、千秋楽まで優勝争いを盛り上げてもらいたいところだ。

 心配なのは遠藤に敗れ6敗目を喫した御嶽海だ。4日目に右まぶたを切った影響かもしれないが、ここまで相撲の流れが変わるのかと驚かされるくらい内容が悪い。遠藤戦も先に右を差していきながら、簡単に巻き替えを許し、あっさり寄り切られてしまった。

 気になるのは上体だけで相撲を取っているところ。立ち合いで当たってから、すぐに顔も上体も起き上がってしまっている。前かがみの姿勢になって、背中を丸めて前に出れば圧力も出るはずなのに、それがまったくできていない。上体が浮いたような形で攻めても土俵際で詰まってしまい、逆にそこから押し返されると何もできなくなってしまう。

 このまま負け越してしまったら大関獲りはまた一からやり直しだ。まだ横綱、大関戦も残っている。ここからはもう気力しかない。とにかく、少しでも顎を引いて体を丸めて前に出る、以前のような相撲をはやく思い出して取ることだ。 (元大関・栃東)

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