FLラブスカフニ 日本の一員として母国討つ

[ 2019年9月6日 06:00 ]

最強ジャパン 桜戦士31人(7)ー1

フィジー戦でゲーム主将だったラブスカフニ
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 「世紀の番狂わせ」はプレトリアのバーで見ていた。優勝候補の母国・南アフリカが弱小国に負けようとしている。だが周りは日本を応援し始め、ラブスカフニ自身も「スクラム選択の勇敢さには感銘を受けた。勇気を持って行動するのが日本だと思った」という。その後、トップリーグのクボタからのオファーが届いた。断る理由はなかった。

 18年に期間限定でサンウルブズに招集され、オープンサイド(7番)フランカーとしてのディフェンス能力を発揮した。的確で力強いタックルに加え、ブレークダウンでのジャッカルで何度もチームを助けた。13年には南ア代表合宿招集の経歴もあるが、日本代表入りへの待望論が出始めたのもその頃。今年7月、連続居住36カ月の条件を満たし、初キャップのフィジー戦ではゲーム主将も務めた。

 母国との対戦は「初キャップとは、またちょっと違う」と感傷的な心の内ものぞかせたが、「さざれ石」の一片となって日本のために力を尽くす覚悟だ。

 ◆ピーター・ラブスカフニ 1989年1月11日生まれ、南アフリカ・プレトリア出身の30歳。フリーステート大、チーターズ、ブルズを経て16年クボタに加入。代表2キャップ。愛称「ラピース」。1メートル89、105キロ。

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2019年9月6日のニュース