朝乃山 いきなり豪栄、白鵬連戦 頼もし「楽しみです」

[ 2019年7月6日 05:00 ]

ぶつかり稽古で胸を出す朝乃山(右)
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 日本相撲協会は5日、大相撲名古屋場所(7日初日、ドルフィンズアリーナ)の取組編成会議を開き、夏場所で平幕優勝した東前頭筆頭・朝乃山(25=高砂部屋)は初日に大関・豪栄道、2日目に横綱・白鵬と対戦することが決まった。待ち望んだ上位陣総当たりの今場所は、いきなり真価を問われる。

 胸の高鳴りを抑えきれない。朝稽古後にスマホを使って初日、2日目の対戦相手をチェックした朝乃山は「楽しみです」と頼もしい言葉を発した。「やっと、ここまできた。(横綱、大関の上位陣)全部当たると思うので、いかに自分の相撲を出せるか。勝負です」。自己最高位の東前頭筆頭で序盤から難関が続くのは想定済み。逆に、この難所を乗り越えれば波に乗れる。

 2日目は結びで横綱・白鵬に挑む。1日に宮城野部屋へ出稽古した際は三番稽古で2勝9敗、最後は張り手を食らい、脳振とうとみられる症状で“KO”された。「凄いの一言。これが横綱」と迫力を肌で感じた。しかも白鵬はかつて幕内の初顔に28連勝、歴代2位の数字を残した。力量におごらず、相手の研究を怠らない難敵だ。向上心のかたまりの朝乃山は萎縮するどころか、「やりがいがあります」と“恩返し”の絶好機に奮い立つ。

 横綱初挑戦へ、弾みをつけたい初日は大関・豪栄道戦だ。過去1勝1敗で前回は夏場所14日目。右四つがっぷりから左で絞って上手をつかみ、寄り切った。その直後の結びで鶴竜が敗れ、初優勝が決まりファンの記憶に残る一番でもある。本人は「あの時は(場所終盤で)体が動いていた。初日でどうなるか分からない」と実力者の逆襲に備える。

 この日は愛知・蟹江町の所属部屋で四股など基礎運動に汗を流した。優勝後の40日間は「こんなに忙しくなるんだ」と悲鳴を上げながら懸命に調整した。その成果を示す名古屋場所が始まる。

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2019年7月6日のニュース