司令塔田村 プレースキックに課題も足技見せた「プラン通り」

[ 2018年6月23日 23:29 ]

リポビタンDチャレンジカップ2018第3戦 日本―ジョージア   日本28―0ジョージア ( 2018年6月23日    豊田スタ )

 世界ランキング11位の日本代表は同12位のジョージアに完封勝利。今春のテストマッチを2勝1敗と勝ち越して終えた。日本代表の完封勝利は、昨年5月の香港戦(16―0)以来。対アジア勢以外では、15年8月のウルグアイ戦(40―0)以来だった。

 司令塔として攻守をリードしたSO田村優(キヤノン)は「(プレース)キック以外はプラン通り遂行できた。雨の中ではベストゲームではないか」と振り返った。前半4分に自身のPGで3点を先制したが、同16、19分と立て続けに2本を外した。39分にも外し、前半ロスタイムにはFB野口(パナソニック)にキッカーを譲るほどだった。

 雨の中のゲームで、前半は普段使用しないポイント取り替え式のスパイクを着用。「下が滑るので気にしすぎて、ゆっくり入ってリズムが狂った」と自身のミスを認めた。後半は普段から使用する左右のカラーが違うスパイクに替えた。角度のあるゴールキック1本を外したが、安定感は取り戻した。

 ただ、インプレー中には19本の多彩なキックでジョージアを確実に追い込んだ。スペースを突くロングキック、コンテスト(競り合う場面)を生み出すハイパントに加え、後半27分にはグラバー(ゴロ)を相手防御ラインの裏に転がし、追い掛けたWTB山田(パナソニック)、No・8姫野(トヨタ自動車)の連係からトライが生まれた。チーム計44本ものキックは、22―25で敗れた16日のイタリア第2戦の2倍以上。「サボらず(味方が)追い掛けて、相手がミスをしてという循環が生まれた」とチームメートにも感謝した。

 低調だった前半の試合内容を含め、田村は「僕もチームも(好不調の)波をなくしてスタンダードを上げたい」と言った。世界ランキング1位のニュージーランドやイングランドと対戦する11月に向け、さらなる成長を誓った。

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2018年6月23日のニュース