桐生 4年ぶりV奪回に弾み 準決全体トップの10秒16

[ 2018年6月23日 05:30 ]

陸上日本選手権第1日 男子100メートル ( 2018年6月22日    山口・維新みらいふスタジアム )

男子100メートル準決勝 力走する桐生祥秀(左端)、ケンブリッジ飛鳥(左から2人目)ら
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 今夏のジャカルタ・アジア大会代表選考を兼ねて行われ、男子100メートルは桐生祥秀(22=日本生命)が予選で今季自己ベストタイとなる10秒15、準決勝でも10秒16と全体トップのタイムで23日の決勝(午後8時35分スタート)に進出した。桐生のほかにも山県亮太(26=セイコー)やケンブリッジ飛鳥(25=ナイキ)、多田修平(21=関学大)の“短距離ビッグ4”も順当に通過。決勝ではアジア大会出場を懸けたハイレベルなレースが予想される。

 例年に比べて始動時期を遅らせたスロー調整でシーズンインしたが、桐生は急ピッチで大舞台に合わせてきた。予選はシーズンベストタイ記録、準決勝も今季ベストに0秒01まで迫る好タイム。全体トップ通過で気持ちよく決勝へ進出した。「1位通過で精神的余裕ができた」と4年ぶりV奪回へ視界は良好だ。

 準決勝ではケンブリッジ、多田ら強豪選手と同組になったが慌てるそぶりは見せなかった。予選でスタートが出遅れていたと見るやすぐさま修正。「走ればシーズンベストに近いタイムが出ている」と手応えを口にした。

 今月中旬まで梅雨空の日本を離れてスペイン・マドリードで合宿を敢行。室内練習場も完備された施設でスタート練習にも取り組んできた。体重は合宿中に1・5〜2キロ落として70キロ前後。日本選手権前も揚げ物を控え、豚肉は湯通ししてから食べるなど、節制してきた。「アスリートとして当然なんですけどね。やっと間に合った」と冗談めかすが、体の切れは取り戻しつつある。

 まだ出場経験のないアジア大会切符が今季最大の目標の一つ。10秒0台で優勝すれば文句なしでジャカルタ行きが決まるだけに、大一番に向け「決勝ではもう一段階ギアを上げないと山県さんには勝てない。10秒0台を出して、気持ちよくアジア大会に行きたい」と自信をみなぎらせた。

 ▽男子100メートル準決勝1組 (1)桐生祥秀(日本生命)10秒16(2)ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)10秒24(3)多田修平(関学大)10秒31(4)竹田一平(中大)10秒31▽同2組 (1)山県亮太(セイコー)10秒19(2)小池祐貴(ANA)10秒23(3)長田拓也(富士通)10秒29(4)九鬼巧(NTN)10秒46

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2018年6月23日のニュース