板橋美波 世界唯一の離れ業「前宙返り4回転半抱え型」で3位

[ 2016年11月18日 05:30 ]

水泳アジア選手権 ( 2016年11月17日    東京辰巳国際水泳場 )

女子10メートル高飛び込みで前宙返り4回転半かかえ型を成功させる板橋美波(合成写真)

 女子高飛び込みはリオデジャネイロ五輪8位の板橋美波(16=JSS宝塚)が女子では世界で一人しかできない109C(前宙返り4回転半抱え型)を成功させ、332・65点で3位になった。

 順番が来るまでの間、板橋は目を閉じ109Cが成功する姿を頭に浮かべた。4位で迎えた4本目。勢いある助走から板先でポンと跳ねる。鍛え抜いた両脚を抱え込み、クルクルと回って、体をピンと伸ばしたが、わずかにしぶきが舞った。

 「90点台後半を狙っていた」という中、目標には届かなかったものの、1種目に限ればリオ銀メダリストの中国・司雅傑の76・80点超え。大技を決めてこの日最高の83・25点で3位に浮上した。

 試合では2月の五輪最終予選以来9カ月ぶりの109C挑戦。リオデジャネイロ五輪では回避した大技を約1年半ぶりに決めた。春は足首痛の影響で練習不足となり成功率は低迷。リオ五輪でも回避した。「決めることができたのでほっとした」と涙がこぼれた。「優勝を狙っていたので悔しい思いもある」と話した16歳は「東京五輪ではこの種目を決めたい」ときっぱり。“離れ業”とともに4年後を目指す。

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