琴欧洲涙の引退…「相撲は自分の人生」部屋付き親方で後進指導へ

[ 2014年3月21日 05:30 ]

引退を発表し、会見で大粒の涙を拭う琴欧洲

大相撲春場所12日目

(3月20日 ボディメーカーコロシアム)
 欧州出身初の大関となり、史上4位の在位47場所を記録した琴欧洲が引退した。2メートル2の31歳は会見で「お相撲さんになって良かった。相撲は自分の人生。今までもこれからも」と号泣した。

 2日目から9連敗し、11日目から休場。最後の一番となった10日目の白鵬戦の朝に師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)から「気持ちで取ってこい」と励まされ、その際に涙を流すほど覚悟を決めた。「幕内、三役時には巡業で毎日のように稽古した。横綱の顔を見ると自分の終わりが来たと思った」。白鵬に上手投げで敗れ、その夜に師匠に引退を申し出た。師匠は次の日も「後悔はないか」と説得したが、本人が口にしたのは一貫して「気力がないです。悔いはないです」だった。

 母国ブルガリアではレスリングを経験し、02年九州場所で初土俵。05年九州場所後に大関に昇進した。横綱昇進を期待されながら優勝は08年夏場所の1回にとどまり、11年以降は肩、肘、膝などのケガに泣き、今年初場所で関脇に転落。思い出の一番は小結だった05年名古屋場所で初めて朝青龍を破った一番で「勝った時に横綱も人間だと思った」と振り返った。

 1月に日本国籍を取得し、今後は部屋付き親方として指導に当たる。大関経験者はしこ名のまま3年間協会に残ることができ、年寄資格審査委員会と理事会で琴欧洲親方襲名が承認された。同部屋の大関・琴奨菊に向け「先代師匠(元横綱・琴桜)のお墓の前で綱を締めて土俵入りを」とエール。自分が果たせなかった夢は親方でかなえる。

 ◇琴欧洲 勝紀(ことおうしゅう・かつのり=本名、安藤カロヤン)1983年2月19日、ブルガリア・ベリコタルノボ出身の31歳。レスリングの元欧州ジュニア王者で、02年九州場所で初土俵を踏み、04年秋場所新入幕。06年初場所に大関昇進。08年夏場所で初優勝。昨年秋場所から2場所連続途中休場し、連続負け越しで大関から転落した。優勝1回。殊勲賞2回、敢闘賞3回。今年1月の日本国籍取得前の本名はカロヤン・ステファノフ・マハリャノフ。2メートル2、155キロ。

 ▼北の湖理事長(元横綱)限界を感じたのだろう。大関に上がるときが最も良く、横綱を射止めると思っただけに残念。膝のケガが響いた。それでもなかなか8年近くも大関は務まらない。

 ▼佐渡ケ嶽親方 ケガが治ればまだ取れると思った。でも本人が“もう気力がありません”と言った。いつかこういうときが来るとは思っていたけど早かった気がする。

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