松山 卒業後も“仙台残留” 復興のため宮城に住民税払う

[ 2014年3月21日 06:00 ]

卒業式を終え、ゴルフ部員らとともに笑顔の松山英樹選手(中央)

 男子ゴルフの松山英樹(22=LEXUS)が20日、宮城県仙台市の東北福祉大の卒業式に出席した。白い羽織に銀の文様が入ったはかま姿の松山は少し緊張した面持ちで学長賞の賞状を受け取った。「素直にうれしい気持ちと、4年間早かったなという気持ちがある」と実感を込めて語った。

 ただ、今後も東北を離れるつもりはない。卒業にあたって同大ゴルフ部の寮を引き払ったが、現住所は仙台のまま。ゴルフ部の阿部靖彦監督は「宮城県や仙台市に住民税を払うことになる。けっこうな額になるので、それが復興につながる」とその真意を代弁した。今後も帰国した際には拠点を仙台に置き、母校のコーチ役を務める予定だ。

 来週中には渡米し、次戦となるマスターズ(4月10日開幕、米ジョージア州)に向け調整する。11年のマスターズは震災後で欠場も考えた。しかし、「仙台の人に支えられた」と出場を決意すると、27位で日本人初のローアマを獲得。被災地へ勇気を届けた。昨年10月からはバーディー数に応じて金額を積み立てる復興への“基金”も開始した。「昨年出場できなかった悔しさもある。その思いもぶつけて上位を目指したい」というオーガスタでは今回も東北への思いとともにプレーする。

 ≪今週中にウエア契約≫松山のウエア契約先について阿部靖彦監督は「今週中に決めるように本人に言っている」と明かした。松山にはメーカー各社からオファーが寄せられているが、関係者によるとダンロップのブランド「スリクソン」か海外メーカーの「ヒューゴ・ボス」に候補を絞っているもよう。松山はダンロップと用具契約を締結しているため、ウエアもスリクソンが有力とみられる。

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2014年3月21日のニュース