遼組 Jrからの仲・藤本と逆転「僕の分も力出してくれた」

[ 2012年12月16日 06:00 ]

第2日、フォアボールでモリナリ兄弟に勝ち、笑顔で握手する石川遼(左)と藤本佳則

男子ゴルフロイヤル・トロフィー第2日

(12月15日 ブルネイ・バンダルスリブガワン エンパイアホテル&カントリークラブ=7016ヤード、パー71)
 2人一組でホールごとに良い方のスコアを採用するフォアボールが行われ、石川遼(21=パナソニック)は藤本佳則(23=フリー)と組んで、エドアルド(31)とフランチェスコ(30)のモリナリ兄弟(イタリア)と対戦。前半リードされたが、後半に息の合ったプレーで巻き返し、3&1で逆転勝ちした。初日に出遅れたアジアは2勝2分けで、合計3・5―4・5と差を縮めた。

 勝負を決めた17番も2人の息は合っていた。バンカーからの第2打。石川は風を読み切れずにいたが、先に打った藤本から「そんなに風は吹いてない」という合図。迷いが吹っ切れた。ショットは手前3メートルにピタリ。相手はそろってバーディートライを外し、このホールを奪うことは不可能と判断して、ギブアップを宣言した。

 「後半からチームワークがすごく良かった。藤本さんに先に打ってもらうことが多かったけど、ミスがなく、安心して僕が打てた」と石川は満足そうに振り返った。

 09年W杯優勝のモリナリ兄弟に前半で2ホールを奪われた。だが、後半から日本人ペアの歯車がかみ合い始める。10、12番の藤本のバーディーで振り出しに戻すと、15番では石川が本領発揮。2・5メートルのイーグルトライを決め、この試合初めてリードした。

 互いにジュニアから知る仲。石川が中学生の時、高校生だった藤本と日韓対抗戦に出場しているが、「小学校からすごい人。日韓戦で初めて話をした」(石川)と当時は雲の上の存在だった。今年は一緒にプレーをすることがなく、序盤は互いに遠慮し話す場面も少なかった。7番で藤本が「ラインが読みづらい」と言ったことをきっかけに、共同作業が始まった。16番は5メートルのスネークラインを2人で読み、藤本が沈めてバーディー。これで大勢が決まった。

 「僕(が活躍したの)は15番ぐらい。藤本さんが僕の分も力を出してくれた。あすはもっと引き締めてやりたい」。最終日はシングルス。この勢いで2012年のラストマッチを勝利で締めくくる。

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2012年12月16日のニュース