恨めしい雨…遼 逆転賞金王遠のく「もったいない」

[ 2011年11月12日 06:00 ]

降雨によるサスペンデッドが決定し、一本足打法で打ちこむ石川

男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ第2日

(11月11日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 逆襲を誓っていた石川遼(20=パナソニック)が水を差された。第2ラウンドは朝から降り続く雨の影響で2度の中断の後、サスペンデッドが決定。コースに出たのは35人のみで最初の組でも4ホールしか消化できず、石川もスタートできないまま終わった。競技は54ホールに短縮され、賞金加算も75%に減額。8打差からの逆転を狙う石川にとって、18ホール消滅はマイナス材料になった。

 午後1時44分に中断が決まった後も石川は雨の中、1時間ほど練習場で黙々と打ち込みを続けた。午前中にスタートを待つ間にもおよそ2時間、体重移動を確認する一本足打法も取り入れながらショットを調整。「きのうはコース上で躍動できていなかった。体が動かせるように練習したけど、このコンディションでは仕方ない」とコースに出ることがないまま終わった一日を歯がゆい思いで振り返った。

 太平洋クラブ御殿場は昨年優勝するなど得意なコース。首位と8打差で出遅れたとはいえ、巻き返しへ意欲を見せていた。その中で日照時間の問題などから54ホールに短縮されることが決定。「18ホールがプレーできなくなるのはもったいない。このコースでできるだけ長い間、プレーしたいのはある」と逆転へのチャンスが残り36ホールと少なくなったことを嘆いた。

 3ラウンド競技になったことで、ツアー規定により賞金加算額は75%となった。減額により賞金ランク首位のベ・サンムンが優勝しても単独9位以上なら逆転の可能性を残すことになったが、ランク2位の石川がベ・サンムンの成績を上回った場合には詰め寄る額も減ってしまう。

 ライバルのベ・サンムンは3アンダー、暫定6位、石川は2オーバー、57位で仕切り直しの第2ラウンドを同組で回る。石川は同じくディフェンディングチャンピオンで臨んだ9月のフジサンケイでも台風による競技短縮で5位と優勝に届かなかった。今回も厳しい状況になったが、「あした、あさってと何とか頑張りたい」と気持ちを切り替えてクラブハウスを後にした。

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2011年11月12日のニュース