永久シードの貫録 片山、予告チャージ64

[ 2008年10月26日 06:00 ]

14アンダー、2位で永久シードの貫録を見せつけた片山は18番、慎重にラインを読む

 男子ゴルフツアーのブリヂストン・オープン第3日が25日、千葉県千葉市 袖ケ浦カンツリークラブ袖ケ浦コース(7138ヤード、パー72)で行われ、先週の日本オープンで永久シードを獲得したばかりの片山晋呉(35=神奈川クリニック)が、8バーディー、ノーボギーの64と猛チャージをかけた。この日のベストスコアで通算14アンダーの2位に浮上。首位を行く矢野東(31=フリー)と2打差の位置から、2週連続優勝と大会連覇を狙う。67で回った石川遼(17=パナソニック)は、通算6アンダーの17位に浮上した。

【ブリヂストン・オープン第3R


 好調なプレーぶりは先週と変わらない。たまった疲れも吹き飛ばす勢いで片山はバーディーを重ねていった。「朝の練習で凄く調子がよくて、周りにも“きょうはイケるよ”と言ってスタートした」。その結果は8バーディー、ノーボギーの64。宣言通りの大爆発だった。
 王手をかけてから5カ月間の足踏みがあり、先週ようやく永久シードを獲得した。「本当に肩の荷が下りた。今はショットが曲がってもストレスを感じないぐらい」。前日もニンニク注射を打つなど6週連続出場による疲れはピークだが、重圧から解放されたことで逆に本来の勝負強さが発揮できている。「今のショットとパットならマスターズでも20位以内に入れる」。自信満々の言葉がその充実ぶりを表していた。
 ボギーを打たないことを優先した日本オープンでは1Wを使用しない手堅いゴルフで難コースを制圧した片山だが、誰にもバーディーラッシュの可能性がある今大会は1Wをフル活用。16番、18番のパー5でいずれも2オンに成功。「久々に振り切った」という18番では1Wで300ヤードをかっ飛ばし、バーディーフィニッシュを決めた。攻めてよし、守ってよしの自在のゴルフで、2週連続優勝を視界にとらえた。
 ツアー通算25勝を挙げているが、意外にも2週連続Vは00年12月の日本シリーズとファンケル・オープンで決めた1回だけ。「試合に勝つ度に、これ以上自分が成長できるのか不安になる」とその理由を話していたが、一皮むけた今は不安がよぎる様子もない。最終日は宮本、矢野と同組。日大の同級生と後輩を向こうにまわし「ここで僕がどれだけ強さを見せられるか」と王者は不敵にほほ笑んだ。

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2008年10月26日のニュース