上野 今季18勝目!最多勝利記録達成

[ 2008年10月26日 06:00 ]

6回を投げ1安打無失点で18勝目をあげた上野投手

 日本女子ソフトボールリーグ(スポニチ後援)最終節第1日は25日、ルネサス高崎のエース上野由岐子(26)が、地元・福岡で行われた佐川急便戦で今季18勝目を挙げ、リーグのシーズン最多勝利記録を達成した。6回を10奪三振、被安打1の無失点に抑え、03年に上野、05年に遠藤有子(27=日立ソフトウェア)がマークした17勝を更新。チームも9―0で快勝し、北京の鉄腕が3季ぶりのリーグ制覇を目指す決勝トーナメント(11月8、9日・西京極)に弾みをつけた。

 また1つ、上野が歴史を塗り替えた。18勝目で最多勝記録を達成。03年にも17勝を挙げて当時の記録を塗り替えたが「あの時は投げるのに必死だった。今回は、打たれても取り返してくれる、チームワークの中で達成できたので、前より喜びが大きい」と勝利の味をかみしめるように話した。
 五輪後初の地元・福岡での試合。5000人以上の観衆が集まった北九州市民球場で、圧巻の投球を披露した。宇津木麗華監督から試合前に「完全試合を狙ったら?」とはっぱをかけられ、初回からエンジン全開。MAX116キロの直球とチェンジアップで、4回までは約束通りのパーフェクトに抑えた。5回に失策、6回に初安打を許したが、10奪三振でスキはなかった。「完全試合を狙ってはいたんですけど…。でも、地元で最多勝ができてうれしいです」といたずらっぽく笑った。
 北京五輪後の多忙な日々にもかかわらず、結果は残している。先月の全日本総合選手権を制し、雨で試合のなかった国体も優勝扱い。残るはリーグ戦だけとなり、3季ぶりの国内3冠は手の届くところまできた。過去2シーズンは終盤に息切れし、決勝トーナメントは未勝利だが、宇津木監督は「疲れも抜けて調子は上がってきた」と、3季ぶりのリーグ制覇へ期待を口にした。
 今季リーグ戦はここまで全21試合に先発し、18勝2敗。26日の最終戦は今季初めて登板しない予定だが、上野自身は「北京は私の中ではもう過去のこと。うまい形で決勝トーナメントにつなげていきたい」と話した。北京で見せた鉄腕そのままに、上野は準備OKを宣言した。

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2008年10月26日のニュース