小塚「体から魂がふわーっと抜けた感じ」

[ 2008年10月26日 17:32 ]

うれしいけどビックリ!小塚が逆転でGP初優勝

 大本命と思われていた最終演技者の全米王者、ライサチェクの点数が伸びない。どよめく場内の電光掲示板に「KOZUKA」の優勝が映し出された。SP3位から逆転で、日本男子4人目のGP制覇。その瞬間の気持ちを「何が何だか分からなくて、体から魂がふわーっと抜けた感じ」と表現した。
 ミスを、果敢に挑んだ4回転ジャンプの転倒だけにとどめたことが勝因だ。疲労度を考慮して得点が1・1倍される後半に五つのジャンプを跳び、SPに続き技術点はトップ。佐藤信夫コーチも「4回転の失敗後、持ちこたえたことに価値がある」とほめた。
 大崩れしなかった背景には「昨季までは足りなかった気持ち」がある。初出場で8位とトップ選手に近づいた3月の世界選手権後、競技に取り組む意識が変わった。練習量も増やし「自信を持ってここにきた」。進歩したのは技より心だと断言した。
 父の嗣彦さんは元五輪選手、母の幸子さんも全日本選手権メダリストというフィギュア界のサラブレッド。2006年に世界ジュニア選手権を制し、GPは2年前のNHK杯3位が最高だった。また一つ殻を破った19歳。GP上位6人が進むファイナルも見えてきた。(共同)

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2008年10月26日のニュース