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なでしこ、金メダルへの鍵は遠藤弾! 未来のエース21歳FW 途中出場20分でアピール大成功!

[ 2021年6月14日 05:30 ]

女子サッカー国際親善試合   日本5ー1メキシコ ( 2021年6月13日    カンセキ )

<日本・メキシコ>後半43分、ゴールを決めた遠藤は塩越(右)や三浦(中)と喜ぶ(撮影・西海健太郎)
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 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は13日、国際親善試合でメキシコ代表に5―1で下した。後半26分から出場したFW遠藤純(21=日テレ東京V)が、出場約20分間で1ゴール1アシストと躍動。4月の親善試合2試合で選外だった未来のエースが、最激戦区となる攻撃陣での代表切符獲りへ、最後のアピールに成功した。今月中旬に18人の五輪代表が発表される。

 倒れ込む相手GKを背に1メートル67、55キロの体が震えていた。終了間際の後半43分。縦のロングボールに背後へ抜けたFW遠藤は利き足とは逆の右足でネットを揺らした。なでしこジャパン通算999得点目は記念すべき代表初ゴール。「ずっと点が欲しくて。あそこで決め切れたのは凄くうれしかった」と喜びと安堵(あんど)の感情が入り交じった。

 崖っ縁だった。当時最年少の18歳で出場した18年U―20W杯で初優勝に貢献。将来を嘱望されたが、4月の代表活動は選外。「正直、悔しい思いが強くて。自分の体調をコントロールできなかった」。悔しさを押し殺すようにテレビ観戦。活躍する仲間の姿を目に焼き付け、今活動での挽回を誓ってきた。

 後半31分から出場した10日のウクライナ戦と同じく、この日も出番は後半26分からだった。最終選考となる一戦だ。時間が、ない。焦る気持ちを抑えつつ、同29分にチーム最年少18歳のMF木下の代表初ゴールをお膳立てする。高倉麻子監督は「自分の結果を残す、責任を果たすという意味では頼もしく感じた」と遠藤ら若手の台頭を手放しで喜んだ。

 東京五輪は決勝まで進めば、中2日で6試合をこなす超過密日程。炎天下での連戦で疲労を考慮すれば途中出場で“ジョーカー”の役割ができる遠藤の存在は貴重だ。「最後まで分からないが、18人の少ない中に食い込むためには結果が大事だと思っていた。一つ残せて良かった」。U―24日本代表同様、なでしこも「遠藤」が金メダルへの鍵となる。

 ◆遠藤 純(えんどう・じゅん)2000年(平12)5月24日生まれ、福島県白河市出身の21歳。JFAアカデミー福島に所属していた中学3年時にU―16日本代表に飛び級で選出され、最年少で出場した18年U―20W杯は2得点5アシスト。19年から日テレ東京Vに入団。座右の銘は「楽しんだもんがち」。1メートル67、55キロ。利き足は左。

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2021年6月14日のニュース