高倉監督“やまとなでしこの心”貫く 6月開幕女子W杯、2大会ぶりV奪回へ

[ 2019年1月5日 11:00 ]

W杯フランス大会へ思いを込めて…エッフェル塔を描き笑顔を見せる高倉監督(撮影・会津 智海)
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 なでしこジャパンの高倉麻子監督(50)がスポニチ本紙の単独インタビューに応じ、今年6月に開幕する女子W杯フランス大会への熱い思いを語った。18年は2つの公式戦を制するなど16年4月の日本代表監督就任以来の取り組みが実を結んだ。半年後の大一番で11年大会以来2大会ぶりの世界一を果たすため、なでしこの挑戦はいよいよ最終段階に突入する。

 16年4月の代表監督就任後、2年半が経過した。大幅な世代交代を進め、これまでに招集した選手は50人を超えた。18年はW杯予選を兼ねた4月の女子アジア杯と8月のアジア大会の2度、アジアの頂点に立った。

 「4月のアジア杯で世界の中でも力のあるオーストラリアより上に行けたのはチームの成長。アジア大会でもメンバーが少しそろわない中で、選手は本当に頑張って結果を残してくれた」

 就任後、繰り返し口にするのが「賢いサッカー」だ。W杯、20年東京五輪を目指す上でもぶれない。

 「賢いサッカーとは試合状況でプレーの選択を変えられること。ミーティングでも試合の状況、相手、流れによって選択できる選手になっていこうと話をしている」

 アジアでは結果を残した一方、世界の強豪には苦戦している。特に米国とは就任後4度対戦し、勝ち星が一つもない。それでも悲観はしていない。

 「まったく届かなくもないという手応えはあった。強いチームとのマッチメークもある。そこで勝つために何が必要なのかを最終的に詰めていかなければいけない」

 戦い方は変えない。日本らしいサッカーを貫く。

 「アジリティー(俊敏性)は強み。小柄な分、細やかなステップが踏めるし、相手にとってやっかいだと思う。自分たちの良さで勝負をしていきたい。日本のサッカーを世界に見せるという意味ではW杯は楽しみ」

 弱点克服の努力は続けている。欧米とのフィジカル差を埋めるため、毎年1月にはフィジカルトレーニングに特化した合宿を行う。

 「準備の早さや止める蹴るの正確性をより極めていかないとフィジカル的なマイナス要素は埋められない。セットプレー、速攻、クロスの3つでいかに失点しないようにしていくか。男子高校生や大学生とのゲームで数をこなしていくしかない」

 昨年6月のW杯ロシア大会では男子が2大会ぶりに決勝トーナメントに進出。躍進を遂げた。

 「西野さんは日本人の良さを出していけば世界で戦えることを示してくれた。日本人の良さである俊敏性、技術、組織というのは同じ。進むべき道は男子も女子も変わらない」

 狙うのは2大会ぶりの優勝。新生なでしことして新たな歴史を築き上げる。

 「日本は前回大会ファイナリストで、その前は世界一を獲った。誇りを持って堂々とフランスに乗り込んでいければと思う。前の時代を超えていくというのは、今自分たちに課せられた責任。優勝を目指します」

 《世界4位イングランドと同組》昨年12月にW杯フランス大会1次リーグの組み合わせが決まり、FIFAランク8位の日本はイングランド(4位)、スコットランド(20位)、アルゼンチン(36位)と同組になった。前回大会3位のイングランドとは2月の国際親善大会シービリーブス・カップ(米国)で対戦予定。高倉監督は「どこの組に入っても簡単な試合はない。一試合一試合、心を込めて戦っていきたい」と話した。

 ◆高倉 麻子(たかくら・あさこ)1968年(昭43)4月19日生まれ、福島市出身の50歳。福島成蹊女高(現福島成蹊高)から和光大。読売(現日テレ)などでプレー。日本代表通算79試合30得点。04年に引退。11年に女性として3人目のJFA公認S級コーチライセンスを取得。13年にU―16女子代表監督に就任し、14年U―17W杯優勝。16年4月にサッカー女子日本代表監督に就任。日本では男女A代表を通じて初の女性監督。1メートル63。

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