長崎総科大付敗退…湘南内定の鈴木冬 Jで小嶺監督に“恩返し”必ず

[ 2019年1月4日 05:40 ]

第97回全国高校サッカー選手権3回戦   長崎総合科学大付1―2帝京長岡 ( 2019年1月3日    浦和駒場 )

<帝京長岡・長崎総科大付>後半38分、帝京長岡・田中に決勝ゴールを決められ肩を落とす長崎総科大付・鈴木冬(撮影・大塚 徹)
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 3大会連続6度目出場の長崎総合科学大付は帝京長岡(新潟)に1―2で敗れた。MF鈴木冬一(3年)が前半20分に先制ゴールを決めたものの、逆転負け。昨春、新たな環境を求めてC大阪ユースから同校へ移籍した鈴木冬にとって最初で最後の選手権が終わった。大津(熊本)、龍谷(佐賀)も準々決勝に進めず、九州・沖縄・山口勢は全て姿を消した。

 ゲーム終了のホイッスルが鳴り響き、長崎総合科学大付の鈴木冬は空を見上げた。涙はない。仲間をねぎらい、最後までゲーム主将として振る舞った。

 「終わってしまったという感じ。目標の日本一にはなれなかったけど、楽しかったので後悔はない」

 前半20分の先制点は速いドリブルで持ち込み、相手DFをかわしての技ありシュート。数人に囲まれてもボールキープできるうまさ、強さを発揮し、距離のあるFKもゴールの枠に飛ばす。何度も会場をどよめかせた。

 昨春に長崎総合科学大付へ移籍。C大阪ユースでU―17の世界大会に出場するなど活躍しながらも「伸び悩みを感じていた。メンタル、フィジカル、人間的に成長したくて“いちばん厳しい”と評判の小嶺先生のところに行こうと決めた」。まるで違う環境で、あいさつなど礼儀、規則正しい日常生活を身につけ「あの時の自分に“いい決断をした”と言いたい」と笑顔で話す。試合後のロッカーでは、小嶺忠敏監督の表情を見て涙が出た。「先生の下で学んだ貴重な経験を無駄にせず、次のキャリアで生かしたい」と力を込めた。

 卒業後はJ1湘南入り。辛口の小嶺監督からも「いい選手になると思う。普段の練習でも素晴らしい見本だった」と真面目な取り組みを絶賛される。男手一つで育てた父・哲司さん(47)から「何事も一番に」という願いを込め「冬一」と名付けられた鈴木。異色の経路をたどった高校生活をプロでの活躍につなげる。

 ◆鈴木 冬一(すずき・といち)2000年(平12)5月30日、大阪府東大阪市出身の18歳。石切東小4年でC大阪の下部組織に入団し、各年代を経て昨年3月に長崎総合科学大付へ。ポジションはMF。163センチ、66キロ。家族は父と姉。

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